見出し画像

「できない」を「できている」に変える質問

こんにちは。セラとぴあ代表の黒丸です。

前回はカウンセリングなどの中で
「できたこと」に目を向けてもらうために
どんな視点が必要で、
どんなことに注目するのがいいのかについて
書いていきました。

わずかな「できたこと」に注目する

今回は、その続きです。

例えば、職場での仕事が毎日辛く、
やめたくて仕方ないと思っている人が
いたとしましょう。

こういう人は、毎日が辛いだけだと思っており、
できていることや、うまくやれていることなど
ひとつもないと思っている場合がほとんどです。

またたとえ、「できていること」があったとしても
それを「できていること」などと
思える余裕がありません。

このようにネガティブなことばかりに
目が向いてしまい、
そこからなかなか抜け出せないという人の場合、
みなさんはどうしますか?

そんな時、こんな風にたずねてみてください。

「そんな辛い状況であるにもかかわらず
どうして今まで働き続けられているんですか」

このような人の場合の「できていること」は
「辛い状況でも仕事をやり続けていること」
なのです。
それについて質問すればよいだけです。

すると相手はしばらく考えながら
「同僚の支えがあるからかなあ」とか
「少しは進歩しているって感じるからかなあ」
といった答えが返ってきます。

この質問に答えることで、
職場のネガティブな思いの中に、
たとえほんの小さなことであったとしても、
ポジティブな側面を見出すことができます。
すると、その後の話の展開が
がらりと変わってくるというわけです。

そうであれば、直接、ポジティブな面について
質問したらよいのではと思うかもしれませんが、
それではうまくいきません。

例えば「今の職場でも気持ちが安らぐときとか、
多少の充実感が持てるときとかはないですか?」
とたずねたとしましょう。

ネガティブな思いの真っ只中にいる人は
「全か無か」「白か黒か」といった思考に
はまり込んでいるケースが多く、
ポジティブな部分など
あるわけないと思い込んでいるため、
さほど考えることもなく
「そんなことありません」と
言われてしまうのが落ちです。

だからこそ、あまり意識することなく、
自ずとポジティブな側面に目を向けてしまう
ような問いかけが重要になってくるのです。

「なんで仕事が続けられているんですか」
たずねられると、
仕事が続けられているということは、
否定のしようがない事実なので、
どうしてもそれができている理由を
考えざるをえなくなるのです。

こうした質問の事を専門的には
サバイバルクエスチョンといいます。
サバイバルとは「生き残ること」という意味です。
まさに、その名の通り、
辛い状況で、どうやって生き残ってきたのかを
たずねるのです。

とても簡単な質問ですが効果は絶大です。
機会があったら是非使ってみて下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?