見出し画像

人に甘えることは得意だけど、人を頼るのが苦手です

 この二つの違いは何?と言われるとかなり主観が入るため正直説明しづらいです。今回は自分なりの考えと言葉で伝えてみたいと思います。

 私は年の離れた兄姉がおり、いわゆる「甘やかされて育った子」です。家族は私のことを本当にかわいがってくれましたし、未だにちびっこ扱いで手厚い支援と愛情を注いでくれています。

 そのため、人に甘える能力に長けていると感じます。先輩や先生との距離感のはかりかたや、世話好きだったり何かと気にかけてくれる人を見極め仲良くなることが得意です。
 以前友人に「意外と先輩とか先生に結構タメ口で話すよね」と言われたことがあります。私は特に目上の方と親しくなったときの距離の詰め方が早いようで、普段はルールや礼儀に厳しいほうであることもあって上下関係にルーズなさまが友人には新鮮にうつったようでした。もちろん最低限の礼儀や相手への敬意は考えていますし、物心ついた頃から「ここまでなら距離を詰めた方が人懐っこいと思ってくれるだろう」という漠然とした感覚がありました。


 それに対して、人に頼るということはとても苦手です。悩みや人生に関しての課題に直面した時、それが大きく重く苦しいものであるほど、人に相談したり協力を仰いだりということができなくなるのです。

 甘えることは、あくまで相手との距離を詰めたり、その相手の手を借りて自分で行動することだと思っています。お礼やお返しで帳消しにできる程度のお願い事も、私の中では甘えるに入ります。
 それに対して、頼るということは協力なり助言をもらうなり、少なからずその相手にも「責任を分ける」ことだと思うのです。
 私は責任を人に任せるということがなかなか難しいです。それは単に相手に申し訳ないとかそういうことではありません。


 私は結局のところ自分で全部決めたいのだと思います。例えば恋愛について悩んでいて、相手から「別れた方がいい」「もう少し話し合いべき」など意見をもらったとしても、大抵その時点で自分の中では答えが決まっています。これは私に限らず女性には結構多いんじゃないでしょうか。

 私自身がこんな性格なので、友人から悩み相談されても大抵は相手が欲しがっていそうな言葉を返します。自分なら本当に悩んでいることは人に相談しないし、人に話す程度のことはもう答えが決まっていてそれを後押ししてほしいだけだと考えてしまうからです。

 ただ、一つ言えるのは全く人に頼らず生きている人間などいないということです。
 これほど頼るのが苦手と言ってきた私だって、夜中に友人に電話したこともあれば、当時の彼氏に泣きながらしがみついたこともあります。本当に人に頼ってはいけないと思うほど悩んでいて、自分の中で悩んで悩んで、そもそも解決策が分からない時。そんな時に頼れるのもまた、人しかいないと思うのです。
 本当にどうしようもなくなってこのまま生きるか死ぬかと思った時、手を差し伸べるのではなく、隣に座って同じ方向を向いて一緒に悩んでくれる友人がいる私は実は幸せ者かもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?