気持ちいい毎日、始めます。

売上15万の年下店長

僕は現在大阪市内で会社の中の１つの店舗の店長をしている。
その店長を辞めます。
苦節４年半のアシスタント、見習い期間を経てやっと２０１９年の１２月に僕は自分のお客様を担当できるスタイリストになることができた。
「よっしゃ！これから！」という時の１ヶ月後の２０２０年１月からコロナが始まった。
でも地域密着型のお店ということもあり、４月の緊急事態宣言時はさすがに客足も遠のいたけど、割と元に戻るのは早かった。
そんなコロナが何者かもわからず怯える中僕は別のことでも怯えていた。

「売上が上がらない」

当時僕が働いていたお店はスタッフがオーナーと僕だけのお店だった。
オーナーは僕がランドセルを背負っている頃から美容師をしている大先輩。
僕はオーナーの専属アシスタントでデビューしてからも半分スタイリスト、半分アシスタントのような状態だった。
コロナでただでさえ新規のお客様は減ってしまう中、スタイリストになってもオーナーのアシスタントに従事する日々。
半年間で平均して１日１～２人のお客様にしか入客することができなかった。
リピートで予約しようとしてくれた自分のお客様もオーナーの予約が混んでてお断りすることもあった。
そんな悶々とした日々の中、系列店舗で１人店長が退社することになり、社長から僕に店長への打診が入った。
以前社長とのミーティングで僕のモヤモヤをちらっと話していた経緯もあっての打診だと思うが、チャンスが舞い降りた。
売上１５万、スタイリストキャリア半年の超絶やばい店長が爆誕した。

意外と公私ともに順調な毎日が到来

僕が店長になった店舗はスタッフ９人。ずいぶん増えた。
そのうち年齢は僕は下から数えて３番目。
今までに店長経験のあるベテランスタイリストが３人在籍していた。
そんな中、何の実績もなく僕のひやひやした店長ライフがスタートしたけど意外と個人的にもお店的にも売上は右肩上がり。
この体制の現時点で約４年間経った今でも離職者は誰もいない。
会社の技術教育の部長にもなった。
プライベートでは結婚もしてマイホームも購入し順調な毎日を過ごしていた。
そんな中、また僕の悶々とした日々が始まりだしていた。

第二次モヤモヤ期

僕は入社前から面接で社長に将来独立願望があることを伝えていた。
何なら美容師を志す前の大学生時代から何となく業界とか業種はよくわからないけど将来への独立志向があった。
スタイリストになる手前から今も自己啓発本やビジネス書を月２～３冊読んでいる。
でももっと読みたい、勉強して知識を増やしたい、将来の夢のためにもっと自分と向き合う時間や考える時間が欲しい、という気持ちが強くなってきた。
僕の当時の生活リズムは週休１日と週休２日を隔週、月６日休み。
それに加えて店長や教育部としての社内行事や会議が月に６日入っていてその日は大体帰るのが２２～２３時になる。
普段は７時半頃にお店に着き、他のスタッフが来るまで読書や仕事をして１０時～１９時までサロンワーク、帰宅は２０時という生活だった。
なかなか自分のことだけを考える時間が捻出できない日々。
さらにバツが悪いのが会議はやっててあまり意味を見出せなかったのと、教育部も部長は肩書きだけで何かを決める時は会社の幹部が主導することが多くいつも何かパッとしない時間を過ごしてしまっていた。
せめてここにやりがいを持てていたら何時間でももっとエネルギーを出せていたかもしれないけど到底そうとは言えなかった。
悶々とする毎日。
ただただ時間が過ぎて歳だけ重ねる毎日にうまく言葉にできない不安感や恐怖心が常にあった。
今ってちゃんと自分や自分の家族の夢の為に毎日前進していると胸を張って言えるのか、
決して言えないと頭と心の中ではわかっていてもなかなか行動にうつせない。
現状維持の引力はえげつない。
そんな心も体もバタバタした中、子ども（息子）が産まれた。

自分の時間の使い方

元々子どもは好きだけど自分の子どもとなると異次元の可愛さだった。
仕事から帰ると大好きな家族がもう一人増えている。
寝かしつけ、お風呂にいれる、ミルクをあげる、げっぷをさせる、表情が少し出てくる、奥さんへの新しい感謝の気持ち、色んな感情でいっぱいになる日々。
僕はこの子に今良い背中を見せられているのだろうか、一緒に自分の夢を叶える船に乗せたは良いものの難破船になっていないか、
自分の今の人生の時間の使い方は正解なのか、
そして僕は自分のためにわがままになると決めて社長に店長の辞任を申し出て、独立の意思を伝えた。
会社の理解もあり、現在は色々と交渉中ではあるが自分のやりたいことや心の声に忠実に時間を過ごすことができている。

わがままの代償

いま始めたいことは改めて自分の心の声に従って叶えたい夢への土台固め。
店長や教育部の仕事を辞め、サロンワークに出る日も以前より減らして勉強時間を増やしたけどまだもちろん理想の幸せとはほど遠い。
それでも気持ちは以前より晴れやかでポジティブに過ごしている。
ただこれは受け取る人によってはものすごくわがままな行為だと思うし、僕の想像以上に迷惑をかけてしまっている部分もきっと多々ある。
予約が取りにくくなったお客様、サロンワークに出る日が減ったことで他のスタッフへの業務のしわ寄せなど、、
これをきっかけに僕の価値観とは合わないと思って離れてしまう人もいるかもしれない。
僕と話してなくて人からの又聞きで切り取って良く思わない人も必ずいる。
わがままの代償は必ずある。
でも自分と自分の家族の人生は自分でしか守れないし、会社にも今まで関わってきたスタッフにも守ってもらおうとは思わない。
全員に好かれようと思うと今の未熟な自分では好きな自分でいられない。
モヤモヤする気持ち悪い自分で周りに同調するくらいなら、好きな自分でいて嫌われる方が良い。
ずっとずっと自分の心の声と対話してきた価値観が自分にはある。
これこそエゴの極みでも本当に僕が向き合って話してきて、それが通じている人や価値観を理解してくれる人は応援してくれるし話を聞いてきてくれると信じてる。
気持ちいい毎日が始まります。