世界中古童話堂43話 バタフライ
ユイトとカレンは、寒い中…ケーブルカーで高尾山駅に着いた。
高尾山の表参道と言われている1号路にあたりでそこからはカレンは手を離してユイトの前を歩き出した。
山に行くのに、いつもの赤い靴を裸足で履いて歩いているカレンは、足首までくる青いロングスカート着てて、ユイトは寒そうに見えてるカレンの足元から目を離さず歩いた…
2分ほど過ぎ、「霞台展望台」が見えた。
2人しか居ない…寒い空気の中、カレンは水色のハーフコートからスマホを出して時間を見た。
07:17
お母さんからの不在着信が10件を超え、カレンはスマホの電源を切って真横のユイトに、
「私、もうバッテリーが無い」と白々しい嘘をつき、ユイトは笑った。
「りょかい」といいカレンの手を握って展望台の前に進み、
「天気が良い日はここから東京のビル群が見えるらしいね」と、たわいもない話をした。
カレンは段々足の感覚が鈍くなりながらも、ホッとした、
「まえ、言ってくれたこと……」カレンのほっぺは赤くなった、カレンはユイトの目をみたいと思ってふり向こうとするその時、
ユイトはしゃがんでカレンのスカートを軽く上げた、
「 リストカットの足首版? 」
「ぎゃー!」驚いたカレンは悲鳴をあけた、カレンの反動に逆にビビったユイトは、
「ごめん…」ユイトは一応謝ったが身が入らないままカレンの驚いた顔から目を逸らした。
いつの間にか…
風呂から上がりジンの隣に座っているマリンは、
「シン、カレンが前に言われたことってなに?」と聞いた、
「 好きだよ、付き合ってくれないとかじゃないですか?」マリンは画面から目を離さず、
「えっ!私聞いてない!」と言った後、
ジンの膝に頭を乗せて耳掃除用の綿棒を渡した… ジンは、
「子供じゃないので1人でやって下さい、、」といいパッと立ち上がったのでマリンは首に手を当てた。
「もう、こんな見てられ無いです、アトリエの方に行って来ます。」とジンガ言った瞬間だった、、画面の中、カレンの目色が変わった。
「ユイト、私のことが嫌いになったら
…
それはしょうがない…ただ、今日…ユイトを誘ったのは」と言ってカレンはコートを脱いた。
羽みたいに半透明な青いブラウス姿で、全身青になったカレンをみたユイトは
`カレンちゃん風に連れ去られそう…
凄く綺麗'ユイトは目の前の現実離れした風景に純粋に惚れ込んでしまった、、その表情をみてカレンは
「 スケッチできるモノ持ってるよね…」
「ん? あ、、ある。」ユイトはかけてたクロスバッグからクロッキー帳を出して見せた。
カレンはユイトの真正面に立って、腕を開き…冬の風を受けながら、
「今の私を描いて欲しい!」
と言った。
なんとなく…ゆいとは本当になんとなく、、
彼女の人生の大事な部分に関わった気がして、なるべく早く早く手を動かしてスケッチをし出した。
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