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【深夜の独り言】相手のことは私の立場でしか分かることができない。逆も然り。 2024/2/18

深夜に書く独り言シリーズです。今回は第2弾なんですが、とある本を読んで考えたことについて書きたいと思います。今回は前回よりもだいぶライトなので無料です(笑)

遠藤周作さんの「ほんとうの私を求めて」という本を今読んでいます。まだ数ページしか読んでいませんがパラっとページをめくっただけで、思い当たるところがわんさか出てきましたので、1つでも2つでも書き留めておきたいなと思った次第です。

では本編。

私は今、たくさんの顔を持っています。世間に公開している私と私の中だけで秘密にしている私。

皆さんに公開している自覚のある自分を列挙していくと
・母親である私
・妻である私
・農業に挑戦中の私
です。

それから、皆さんとお話していてよく掛けられる言葉も列挙してみます。
・頭がいい
・左脳タイプなのに行動力がある
・はっきりしている
・パワフル
・前向きで努力家
 など。

まだあるでしょうか。あったら教えてください(笑)

ここまで挙げたものはすべて世間が知っている私なのだと思いますし、どれも事実なんだと思います。自分を形作るのは自分自身の感覚だけではだめで、相手からの認識が不可欠でしょうから。

でも、実はまだ世間に公開していない自分の姿もあって、それは知られてしまっては恥ずかしいはずの自分。でも今日公開してしまいます。なぜそれができるのかというと、芥川賞を受賞したような小説家がこう言っていたから。

こういう恥ずかしい話を私が書くことができるのは、人間だれしも「表向きの心」と「本音の心」は違うものであり、その本音の心は奥の奥にひそんでいて、別に私だけではないという確信があるからです。

遠藤周作(1985年)「ほんとうの私を求めて」集英社文庫

彼は自分の本のなかで、自分が年老いていくことに対する寂しさや口惜しさ、自分より若いものが持つ可能性に対する嫉妬心を吐露しています。

私は前回の記事でも書きましたようにかなり白黒思考が強く、「どの私」もきちんとしなければいけないという気持ちになってしまうところがあります。

母親なら、妻なら、こうあるべき、農業に取り組むならこうあるべき、というステレオタイプが私の中でに備わっていて、そこから少しでも外れていることにどこか怖いような、気持ちが悪いような感覚がするのです。(多数派の意見がそうというのではなくて、私が周囲の方々と会話を重ねる中で生まれた価値観に過ぎません)

それぞれで完璧でいなければならないという気がするために、こっちの私とこっちの私の間で矛盾が起こらないようにと試行錯誤を続けています。

それに加えて、周りからどういうふうに捉えられているかというところについても、言葉をかけられればかけられた分、その通りにいなければならないと思ってしまうのです。

頑張ってるね!と声をかけられれば頑張らなければならないと思いますし、頭がいいね!と言われれば、頭がいいフリをしなければならないと思います。
端的に表現すると、「期待に応えなければならない」と思うのです。

そうやって、周りから捉えられているように、自分が自覚している私であるために努力をするのは、特別なことではなく誰にでも当てはまることだそうです。(遠藤周作さんはこのことを「お面をかむりつける」と表現しています。)

それが当たり前になってお面をつけている感覚がない人もいるでしょうし、そのお面に違和感を常日頃感じる人もいるのだと思います。私にとって前者はとても羨ましい存在です。そして、私が憧れを持つ人や応援したいと思う人は少なからず個の輪郭がとてもはっきりしているのです。まるで、誰かの期待に応えるわけではなく、自分の期待する自分であるためだけの努力をしている。かっこよすぎる・・・。と思っていたのですが、だいたいの人は気持ち悪いなという感覚がないらしい。

私は複数のお面を付け替えている感覚があり、どこでだれと話をしていても、どこかお面が合っていないなと感じてしまいます。

しかし、そうではない、きちんとフィットしているなと感じるときがあります。それは一人でいるとき。今これを書いているときもそうです。
一人でいるときのこの感覚で、すべての人と対話ができるととても気持ちが楽になると思っています。

なぜ楽になるのかというと、多分ですが、私の絶妙な感覚を理解できるのは私だけだからだと思います。その感覚をいかに周囲の人とのかかわりの中で伝えていくか、私はこういうものだと自己開示していくかが、お面と素顔の隙間を埋めるための最善策だろうとも思っています。閉じていた蓋をやっと開けられるかもしれないと思うと、涙が出てきました。(笑)

私の場合、4つも5つもお面を持っていて、どのお面も常にピカピカにしていないといけない気がして、年を取るたびに窮屈だったのです。これからは私の素顔にシンデレラフィットするものを作っていこうと思います。

深夜の独り言シリーズは、私の自己開示の場です。相手の期待値も自分の期待値も上げないために、自分の向かいたい方向にきちんと歩けるために、心地よい自分であるために、書きはじめたものです。これを書かなければならないというルールもありませんので、気が向いたときに書くと思います。

異論は認めません。だって今、私はお面を外していますから。

余談ですが、
私は「女」というお面をおそらくずーっと放置しています。だから自分の体がどうであるか、肌がどうであるか、服装がどうであるかって気にならないのでしょう。昔っから放置気味でしたが、出産を機にケースに封印してしまったようです。ちなみに、日焼け止めを塗りたくっているのは皮膚がん予防のためであって、美しくありたいからではありません。

おしまい。

noteは不定期に更新しますので、私と深く関わりたい人はご自身の安全のためにもぜひ読んでいただきたいと思います。

Xでは #大野のトリセツ  で身の回りで違和感を味わった場面を農業関連のツイートに混ぜながらちょこちょこ発信しております。ライトに私を知りたい人はフォローしてね


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