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アナーキー・イン・ザ・UK

「あの時は楽しかったなー」

って思い出に浸ってニヤつくことより

「なんであんなことしたんだろう?」とか

「あーしておけばよかったなー」とか

「なんであんな思いをしなくてはいけなかったのだろう?」とか

ニヤつくとは程遠い

グギューなのか、モワーなのか、オエーなのか

どしーんと重苦しくて不快に支配される

そんなことの方が多い。

それは誰でもそうなんだろうか?

それとも自分にニヤつくほど経験が少なくて

眉間が固まってしまうような出来事が多いからなのか?


特に最近は、一人でいる時間が多く、

ふとした時に湧き上がってくる記憶

結構頻繁に繰り返し出てくる幼少の頃のエピソード

そのたびに不快な思いになり、

記憶の中で対象者を批判したり、仕返ししている

このように文章にすると危ないっちゃアブナイなーって感じますねー笑

言っても過去の記憶の延長の妄想なんで大丈夫だと信じてますが、

自分に不快をもたらすものに対してフルカウンターしたい

という思想はありますねー

もっとも最悪な自分です

なるべく冷静になる時間を取るように意識はしていますが

中々上手くいかないですねー

少し話が反れましたが

過去の不の記憶を少しでも薄めたいので

書き記していこうと思います。

不の分配?不のお裾分け?不の感染?

不は殲滅は出来ません

どんなにシャビシャビでも人によっては

致死量になる場合もあるし、

だからと言ってカルピス原液の濃度でも

ガブガブいけちゃう人もいるので

個人のお焚き上げくらいで書きます



小学5年生の時

今はそういうのはあるのかは分かりませんが

毎年行われる“生徒会選挙”の話

大体どこでも同じようなものでしょうが

生徒の中から会長や副会長など

生徒会役員を選挙で決める行事

立候補者のポスターを張ったり

演説などして票を集めたりと

それなりにワチャワチャやる学校だったと思います


当然自分のクラスでもホームルームの時間に

立候補者を募る会がありまして

まー大抵の場合は多くの生徒は我関せずって感じ

特に立候補者が出ない中、担任のH先生が

「ちょっとええかー?」って話し出しました


このH先生は年齢は20代後半くらいの男で独身

毎日(サイドにラインのある)ジャージで無造作ヘア

声とリアクションがデカい

「ホンマはホームルームやけど、今日は天気が良いからグランド出てケードロ(どろけー?)やるでー!」とか

「全員並べ!連帯責任じゃー!全員ビンタしてしまいやー」とか

何人かの生徒を自分の家に呼んだりする

いわゆる“熱血教師”いや“テレビドラマの熱血教師”憧れる教師

80年代前半のドラマって感じ

なので比較的人気のあるおもしろい先生だったと思います

実際自分の好きな方の先生でした


そのH先生が立候補者が出ない様子を見て

「生徒会選挙は絶対に各クラスから立候補者を出さないといけない訳じゃない。しかし俺はこういう時に自分は関係ないって知らん顔するのは大嫌いじゃー!だからうちのクラスは全役員席すべてに立候補者を立てる!!しかも推薦とか無しや!自らやりたいって手を挙げろ!!」って

凄いですね!今思えば!時代って変わるんですね!

でもあらゆる歴史の場面でも上に立つ人間の声ひとつで変わってしまう

キングダムの函谷関の時の嬴政の鼓舞で民衆がブチアガッたように…

ってそうではないか…ただのパワハラか…

しかし、そうなると何人かの生徒は空気を読みだして

「私、書記に立候補します」

「僕も会計やります!」

なんて感じで埋まっていって、残りは副会長と会長

そこでH先生が「S(自分)、やってみたらどうだ!」

って自分に声をかけてきたので

場の空気と勢いで

「オレ、副会長に立候補します!」って

いやー恐ろしいです

何のマニフェストもないのに

まーそのあと会長にもN君が手を挙げて

全席が決まって一件落着

かと思っていたら

H先生が立候補者の名前が書かれた黒板を眺めながら

「うーん、会長のNは厳しいかもなー。副会長だったら当選するかもしれないけど、会長はどうなんやろうなー?」

「うーん、俺は一席でも多く当選させたい。しかしNは会長は難しいけど、副会長だった行けると思う。だからS、お前の副会長をNに譲って、お前が会長に立候補しろよ!」

何だなんだ、自分は何を言われているんだ!小学5年生には中々難しーよ

決して自分が会長に立候補しても当選する可能性があるっていっているのではない

それはわかる

要するに会長N君で副会長Sでは共倒れ

しかし会長Sで副会長N君ならN君当選の望みがあるってこと?

なんだそれは?

何故、自分は落選確定なんだろうか?

何故、N君は会長はダメだけど、副会長なら当選の望みがあるのだろうか?

まー自分が選挙にどうせ当選しないと思われていたのは致し方ない

なのに、そうまで思っているのなら

何故、オレに声をかけた?何故、そうまでして全席立候補させようとする?

お前の熱血教師もどきはすべてがお前のエゴなのか?

生徒を使って実験でもしているのか?

熱血教師風にしたら生徒の人気者になれるか説なのか?

小学5年生程度ならこれくらいの仕打ちをしても

笑って乗り切れるとでも思ったのか?

ただその時の自分は違和感を感じながらも拒否が出来ず承諾

そしてH先生はこうも言った

「これでいい感じになったな。S、ありがとな。これでもしお前が落選したとしても、Nが当選することでいい仕事をしたことになる。これは“かませ犬”って言うんだぞ」って

思想のクセがすごい!かませ犬ってそういうこと?

小学5年生に“かませ犬”を教えるのは必須なのか?

人生は辛いことが多く、自分を犠牲にしてでも会社やお国のために死んでいかないといけいという社会を前もって体験させてくれたのか?

それならありがとう!

教師は信じるに値しないって教えてくれて



選挙の結果は、N君は当選。自分は落選

自分はN君を当選させた立役者ってことでいいですかね?

忠実な犬っころってことで


このことを何度も何度も思い出すんですよなー

もちろんH先生とは卒業してから一回も会っていないし

あったところで覚えていないだろうけど

もし今会ってこんなことありましたよって伝えたら

なんて言うのかな?

「良くやった!」っていうのかな?


このエピソードはエンドロールの後にオマケ画像があって

その翌年6年生になってクラスも先生も同じ

また、生徒会選挙の時期がきて

立候候補者を募るホームルームがあり、H先生が自分に向かって

「S、今年はどうする?」

えっ、本気なのか?

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「自分は、出ません…」

「ふーん、そうか、わかった。はいじゃあ誰か立候補する人!」

その時一瞬こちらを見るH先生の表情は“負け犬”を見るような目だった

かませ犬→負け犬

オレは学校から帰ってはじめて

アナーキー・イン・ザ・UKを聞いた

少し強くなれた気がした


成仏してくれ F※※k Off






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