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白熱電球とLED電球

一昔前、白熱電球を使っていた時代はその寿命の短さゆえに早ければ半年ほどで買い替えていたましたが、長寿命のLED電球が登場してから一度買ってしまえば向こう十年は買い替えなくてもよくなりました。これはとてつもない企業努力と人類の科学技術の進歩によるもので本当は喜ぶべきことなのですが一方で、小売店からすれば年に数回売り上げていた白熱電球の売上が減るので損したことになります。かつて日本が資本主義大国としてアメリカを上回ることができていたのは、自動車や電子機器などすでに発明されたものを研究して粗悪なものからより良いものを作ることができたからです。しかし今の世界にあるものはほとんど洗練されていてLED電球のように安価で品質のいいものばかりになってきました。大量消費大量生産で莫大な富を得ることができた資本主義社会の構造は技術の進歩によりじわじわと崩れ始めてきています。その典型が今の日本の社会です。物が売れず物が余り、労働賃金は下がる一方で働く世代の税の負担額は年々増加し働けど働けど一向に暮らしは豊かになりません。そうして忙しさと貧しさにより子供を持つことができず少子化が進み今のまま推移すれば2100年頃に日本の人口は今の約半分になるといわれています。これからはそうした負のスパイラルから抜け出すために今までの社会構造を抜本的に変える転換期に徐々に入ってくるのだと思います。政府はマイナンバーやキャッシュレスを応用したベーシックインカムを導入し、資本主義におけるブルジョワジー(経営者や資本家)が行っていた意思決定はiPhoneやアップルウォッチなどのデバイスから読み取れる情報解像度や信用度の高いビックデータを読み取った人工知能が行って、プロレタリア(労働者や貧困者)が行っていた作業はもうすでにあるようにロボットにとって代わられていきます。そうなるともはや資本主義では成り立たなくなり社会主義やマルクス主義のような世界に徐々になっていかざるを得ないのだと思います。もしかするとそれが人類進化の最終的に目指していたゴールなのかもしれません。資本主義経済は成長することで成り立ってきましたが、それによって貧富の差が広がり過労死や鬱などの苦しみもまた増えるというのも事実です。これからの人類が成長すべきなのは経済力ではなく人が人に対して持つ思いやりや愛情など精神力や心の分野なのだろうと思います。そのことを忘れて貧しさや私利私欲のために人を憎み蹴落とそうとして戦争をしかけるなら人類に待つのは滅びしかありません。

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