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すべてはミルク風呂から始まった。三代目が語る小杉湯を守る決意


高円寺の銭湯・小杉湯で長らく愛されている「ミルク風呂」。優しいミルクの甘い香りとトロっとした柔らかな肌触りで、辛いことがあった日も、嬉しいことがあった日も、明日からの元気をくれるやさしいお風呂です。赤ちゃんからご高齢の方まで、小杉湯にやって来るあらゆる世代のお客さんを包み、癒しています。

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時代を超えて受け継がれてきた小杉湯オリジナルの入浴剤を、ご家庭で楽しんでいただけるよう浴用入浴剤として再開発したのが、こちらの「小杉湯のミルク風呂」です。

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もともと小杉湯に通うお客さんだった銭湯ぐらしは、今年1月に小杉湯が国の登録有形文化財に指定されたことを受けて、いち小杉湯ファンとして、これまで心身共に癒され、支えてくれた小杉湯に恩返しをしたいという想いから、銭湯ぐらしの運営するECサイト内でこのミルク風呂を販売することで、売上の一部を小杉湯の文化財保護にあてる取り組みを始めることになりました。
今回は、創業から続くミルク風呂の歴史、そして今の小杉湯について三代目の平松佑介さんに話をうかがいました。

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昭和から令和まで時代を超えて愛されるミルク風呂

ー小杉湯の看板ともいえるミルク風呂ですが、いつから始まったのですか?

小杉湯は昭和8年創業ですが、ミルク風呂は創業時代の祖父から始めたそうです。知人の紹介で出会った化粧品会社さんが一から開発して、今日に至るまで小杉湯のためだけに製造を続けてもらっています。

ーミルク風呂のあのしっとりとした保湿感、化粧品会社さんがつくっているんですね。創業から変わらないミルク風呂は、小杉湯にとってどういう存在ですか?

やっぱり創業時から続いているので、小杉湯にずっと寄り添ってくれているお風呂です。小杉湯は初代から守っていることが2つあって、ひとつは「清潔な場所であり続けるために、掃除をとにかく大切にすること」、そしてもうひとつがこの「ミルク風呂」です。
小杉湯には色々な人が集まってきては、様々なコトが起きていますが、ミルク風呂が常にお客さんの傍にあり続けていくものであることは、昔も今も変わらないですね。


ー小杉湯というと熱湯と水風呂の交互浴や様々な生産者さんとコラボしたイベントのお風呂が話題になっていますが、ミルク風呂のファンも多いです。

お湯の温度をあえて低めにしているので、小さなお子さんからお年寄りまで、誰もが長く楽しめるお風呂ですね。

登録有形文化財・小杉湯が直面する課題

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ー二度目の緊急事態宣言が発令されて、小杉湯のお客さんの数に影響はありますか?

昨年の4月ほどではないですが、年末にかけてお客さんは戻ってきていたのに、今は毎日100人ペースで減っていますね。高円寺に住むお客さんは変わらず来てくれていますが、来たいけど来られない人もいるので歯がゆいです。
店を開けている以上、水道光熱費・人件費はそのまま変わらずにかかるので、売上利益共に減っている状況ではあります。


ー小杉湯というと、メディアにもたくさん取り上げられていて、人気な銭湯というイメージが強いですが、経営的にはやはりコロナの影響を大きく受けているんですね。そんな中、小杉湯が国の登録有形文化財に決まったことは嬉しいニュースです。登録が決まった時はどんな思いでしたか?


株式会社小杉湯としても、僕の使命としても「小杉湯を残すこと」に対して改めて覚悟が決まりました。やっぱり小杉湯を残すっていうことは、昭和8年から続くこの建物で続けないと意味がなくて。立て壊してビル型の銭湯にすること(銭湯が1階で、上の階をテナント貸し出しする)って経営的には安定するのかもしれないですが、小杉湯はこの建物であることに価値を感じています。
実は文化財に登録申請しようと思ったのも、国が認める文化財にすることで僕自身の「守り続けるための覚悟」をきめよう、と思って始めたことなんです。

ー改めてこの建物を守る決意ができたということですか。

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はい、でも守るって本当に難しいと思っていて。コロナの影響でお客さんが減っていることは、なんとか経営努力をし続けるしかないと思っていますが、建築の修繕には今後何千万、何億とかかってくるのは間違いありません。
昨年冬に修繕工事をしたときも、助成金はあったものの、合計1000万ほどかかりました。

ー1000万・・!

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しかも屋根を剥がして修理したら、新たに直さないといけない場所がたくさん見つかりました笑。
将来のことを考えると、助成金頼みの状況では、世の中が大きく変わり続けていく中で、その救いがいつ無くなるか分からない。このままでは小杉湯の建造物を維持することはとても難しいことを痛感したんです。 もう株式会社小杉湯だけではなくて、お客さん含めて、小杉湯を大切に思ってくださる方達と、自分たちの手でこの場所を守っていく、という認識をしないといけないなと思いました。
修繕って1回で終わる話ではなくて、これからずっと向き合っていく必要があります。修繕計画をたてながら、どうやってお金を集めていくか、守り続けていけるのかを真剣に考えています。

ー持続可能な支援の仕組みとして、私たちができることとして、今回の「小杉湯のミルク風呂」販売があります。

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そうですね、みんなが小杉湯を大切に想ってくれる気持ちを感じています。「銭湯のあるくらし便」を運営する銭湯ぐらしは、ECのノウハウや体制をつくれているので、小杉湯のミルク風呂を全国に届けることができる。更に広がりをつくれるんじゃないかと期待しています。

ー私たちも、大好きな小杉湯のミルク風呂を全国に届けていきたいという想いです。ミルク風呂は、どんな人に体験してほしいですか?

小杉湯のお客さんはもちろんですが、ご両親、友だち、パートナーなど大切な人に小杉湯のことを紹介するきっかけになって欲しいと思っています。ギフトのイメージは最初からありました。
僕の父が小杉湯を継いだ時、小杉湯に来るお客さんの滞在時間を伸ばす取り組みとして、「水風呂」や「待合室」をつくりました。僕が継いでからも、そのことはすごく意識していて、小杉湯となりのような場所をつくったり、どれだけ小杉湯を拡張して、お客さんに寄り添えるかを考えています。
このミルク風呂を通して「自宅のお風呂が小杉湯になる」っていう体験を広げていきたいなと。


今回インタビューをしていて、改めて小杉湯は、”お客さんひとりひとりの生活の一部”であり、いつでも、いつまでも使い続けていくために、共同で守るべき財産だ、という意識が強くなりました。愛着があるからこそ、日頃から大切に、綺麗に使う。毎日のくらしの心地よさを、自分たちでつくっていく。

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2月6日。小杉湯は、50年後も100年後も、小杉湯という環境を守り続けていくために、小杉湯に関わる人の姿や想いを目に見える形で残すWEBメディアを立ち上げました。

つづけるために新しいことに挑戦する小杉湯。私たち銭湯ぐらしも、「小杉湯のミルク風呂」を全国にお届けすることで、小杉湯の存続に貢献していこうと気持ちを固めました。

小杉湯ファンはもちろん、はじめて「ミルク風呂」に興味を持ってくださった方にもミルク風呂の体験を通じて小杉湯を一緒に応援できたら嬉しいです。

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文庫のような箱のパッケージは、上質感がありつつも、温かい。保湿成分たっぷりで乾燥が気になる方にもおすすめです。自分へのご褒美にはもちろん、大切な人へ”いたわりのギフト”としてプレゼントするのはいかがでしょう☺まだまだ朝晩寒い日が続くので、お風呂で心も体もほぐしてくださいね。

ひとつひとつ、心をこめてスタッフで発送しているので、毎週土曜日朝9時に数量限定販売をしています。再販のお知らせをいち早く受け取りたい方は、ニュースレター登録/銭湯ぐらしのTwitterフォローお願いします🐤🌟



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