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【女湯事件ボ30】こっそり心配する男湯陣営

そのおばあちゃんは、
フロント前でコーヒーをそっと飲み干し
「さようなら」
と暖簾をくぐった。

「あぁ、、よかったぁ。。」
常連おじちゃんと
番台のおじちゃんが
顔をみあわせ、胸をなでおろす。

「あのおばあちゃん、
 一か月ぶりだったんですよ。」

銭湯復活の日2ー02

どうやら病で入院しており
久しぶりの銭湯だった様だ。
おばあちゃんの言葉を思い出し、
なるほどと理解をした。

「最近、顔が白くて綺麗になった
 と皆言うんです?
 でも、ちっともそうじゃない。
 薬の副作用なんです。」

おばあちゃんは、照れているかの様に笑ったんだ。
「どっちだって、あなたは素敵なんだから~!」
こういう時にスカッと笑いあえる間柄っていいな。

銭湯復活の日2


「店主さん、私、
 今のおばあちゃんみたいになりたい。」
なんか、思わずポロリと言葉が出てきたんだ。
「そうでしょう?
 所作が綺麗だったでしょう?」
妙におじちゃんは共感してくれた。
あんまり人を褒めないおじちゃんがね。

おばあちゃん、良かったね。
来れてよかった。
実は、皆こんなに、
あなたの事を待っていたんだ。


やすこ。

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