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PSYCHO-PASS PROVIDENCE を観てきたが…

 えーと…ネタバレをしたくないからとか。

 つまらなくてレビューに値しないとか、そんな事を言うつもりは無くてですね。

 ただ上手く言語化できる自信が無くて。

朱の信念

 PSYCHO-PASS世界の核心に迫るような作品では無かったですが、常守朱の信念を垣間見ました。

 テレビシリーズ1期以降、槙島聖護という強烈な個性が各登場人物の感情を揺さぶり、それぞれの人生を大きく変えるような変革をもたらした後、その後に続く作品は、正直どれもピンとは来なくて。

 強いて挙げれば、各登場人物がどう成長していくのか、どう生きていくのか。あるいはどのような最期を迎えるのかにばかり焦点がいっていました。

本作のキャラクター達

 そうした意味で、本作強烈な個性を出したのは、主人公常守朱と、雑賀譲ニ、そして慎導篤志といえるでしょう。

 宜野座や花城、須郷なども活躍はしていますが、深掘りされたかといえば私は違うなと思いました。

 その最たる例が狡噛慎也なんですけどね笑

狡噛慎也はジョーカー

 PSYCHO-PASSという作品の人気を高めた要素のひとつとして、狡噛と槙島の対峙というのはとても大きかったと思うのですが、どうにも槙島亡き後、彼の活躍ってちょっとイマイチだと思うんですよね。

 作中でも最もアクションをさせてもらえる登場人物の1人だといえますが、戦績がイマイチパッとしない。

 実弾を撃つ事に躊躇いが無いからこその、格闘術の疎かさなのか。体術メインになると大抵負けている気がします。

 何よりも彼は魔法少女なんじゃないかと私は思っています(錯乱)

 彼はね、きっと正装(スーツ)を着るまで性格も性能もナーフされたままなんだと思うんです笑

 あとは煮え切らない常守との関係性ですね。

 恋愛模様を描くというだけでなく、仕事上でのバディとしての描かれ方も薄く感じました。

 ただ製作者サイドとしても、狡噛ってジョーカーだと思うんですよね。

 シリーズに終止符を打てるのが狡噛であり、少し穿った見方をすれば、シリーズ作として落ち込んだ時に、彼を主軸の物語を描けば何とかしてくれる。

 そんな切り札。扱いに困るのも仕方がないのかなと。


本作プロヴィデンスを楽しむにあたって

 私のように事前情報全く入れずに行くと、最初の30分ぐらいなんでギノ怒ってんの?とか、えっそもそもこの人って…みたいな混乱をきたしながら見ることになります。

 それでもというか、大半の視聴者に対しての作り手側の魅せ方として、1回目はその楽しみ方が自然なのかなとも思いました。

 とはいえ流石にPSYCHO-PASSシリーズを全く見ずに本作だけ観に行っても、物語そのものがちんぷんかんぷんにはならんでしょうが、どうしてその人物がそうした行動を取ったのか。というところまでは至れないと思います。

 良い作品だったし、細かな部分見直してみたいけれども、2度と見たくない気持ちにもさせてくれる。

 そのぐらい中々テーマとして重たいものでした。

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