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ブルックリン物語 #60 スウィングしないと意味がない ”It Don’t Mean a Thing “(If It Ain’t Got That Swing)

人間の首、肩、背中、腰、膝、肘、手首、手の甲、指、は全てが繋がっている楽器である。

だからどこか一つに変調があると必ず別の何処かに影響が出る。ピアニストは手が商売道具だが、指や手だけではなく全身が音を奏でるマレット(枹)のようなものだ。マレットは膝も腰も背中も首ももちろん肘も肩も全てが共に振り子のように力を分け合って共鳴する。

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弾き終わった直後の炎症は、氷水で冷やす。しばらくたって筋肉疲労の腫れが引くと今度はホカロンで温める。この「冷やしてから温める」タイミングがコツなのだ。これに成功すると毎日だってピアノは弾ける。ストレッチ、マッサージをしたり歩いたり姿勢を正したりするのも大切だ。マレットの強さはしなやかさをどれだけ保つかということでもあるからだ。

スウィングしないと意味がない。It Don’t Mean a Thing .(If It Ain’t Got That Swing)

去年のカウントダウンの直前、年を越すとすぐに始まるツアー用に日本に送る小包を抱え郵便局へ行った。その帰り道にぎっくり腰になった。

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