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Kwansei Gakuin Day

僕はおそらく過去を振り返るのがあまり好きじゃない。だから「戻る」気持ちよりも何処か先へ「進む」の気持ちがぴったり来るこのKwansei Gakuin Day。

「そろそろ西宮だよ」映像監督のドライブするレンタカーの窓から見る晴れ間の空が美しかった。SDRのスタッフたちとSMPの担当の人。誰から誰かへクスッと笑えるような話をリレーしながらレンタカーは阪神高速を神戸方向に向かって走る。時々大きな笑い声で車内が温まったかと思うと一瞬「凪」のような静けさが訪れる。

「あ、この左手かもしれない。飲み屋、竹九があって、啓明寮(男子の学生寮)があって、そしてまっすぐ行くと右へ。あ、正面は高等部ね」

土地勘が戻りつつある僕はそんな風に監督の助手席でナビをする。校門前の喫茶店トップ。青い瓦が今も変わらないが、昔僕らの時代のような勢いが既にない。思えばみんなで集い、待ち合わせ、常にゼミの誰かがバイトをしていて、ここはある意味関学生の「聖地」だった。きっと今は「みんなで喫茶店でダベる」という行為がないのだろう。ネットのフォーラムで集まることはあっても。

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