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AirPods Proで耳がかゆいときのイヤホン・ヘッドホン

AirPods ProはAppleが誇るフラッグシップのイヤホンで、ノイズキャンセリング、空間オーディオなど多機能かつ豊かな音楽体験が堪能できる素晴らしいイヤホンです。でも一方で耳がかゆい、耳が痛い、耳だれが出てくるなどの声も一定数見受けられます。特にコロナ禍でイヤホンの使用が増えたタイミングでそういう声が多くなったと感じています。僕自身もAirPods Proを長時間使用するようになって同じ症状をきたすようになりました。音楽鑑賞、Web会議等でイヤホン・ヘッドホンが離せないので、自分なりに試行錯誤して得たことを共有したいと思います。

カナル型イヤホンの長期使用で外耳湿疹や外耳炎になる

AirPods Proのように先端のイヤーチップが耳に入り込むようになっているイヤホンをカナル型イヤホンと言います。耳を密閉するので音漏れは少なく、音もダイレクトに伝えやすくなり音質の向上にもつながっています。しかし密閉されることにより通気できなくなり耳の通り道(外耳道)に湿疹や炎症をおこしてしまいます。イヤーチップが汚れていると菌やカビが外耳道に付いて外耳炎を起こしてしまうこともあります。イヤーチップそのものが耳に張り付いて接触性の皮膚炎を起こしたり、数はぐっと少なくなりますがイヤーチップの成分にアレルギーをおこしてしまう人もいます(一方でシリコンのアレルギーは少なく、アレルギーと思っている人の多くは前述の湿疹や皮膚炎であることが大半だと考えます)。

カナル型の耳のトラブルを減らすのは短時間の使用、清潔にすること

上記のトラブルを避けるには1時間程度の使用でイヤホンを外すなど短時間の使用にとどめることが有効でしょう。あとは菌やカビがつかないようにイヤーチップやイヤホンを清潔に保っておくことも重要です。それでも接触性の皮膚炎やアレルギーは解決しないでしょうし、一度外耳湿疹や外耳炎になってデリケートになっている人、耳の中が湿潤な人は効果が乏しいと思います。きちんと耳鼻科を受診して治療してもらってください!

耳のトラブルを軽くする音楽鑑賞デバイスは?

それでも音楽が切り離せない方、Web会議でイヤホン・ヘッドホンが離せない方もたくさんいると思います。僕もそんな1人です。そこで下記の方法を試みてみました。(もともと音楽好きで色んなデバイスを持っていたのと、さらに家族からも借りてきたり、新規に購入したりしました)

・AirPods Proのイヤーチップを交換する(コンプライ、AZLA SednaEarfit XELASTEC)
・他のカナル型イヤホンを使用する(SHURE 215SE, final B3)
・オープン型のイヤホンAirPods(第3世代)を利用
・ヘッドホンを利用してみる(SONY WH-1000xm4, ag WHP01K)
・骨伝導ヘッドホンを利用してみる(Aftershokz OpenComm)

結論から述べると、耳にいいのは

骨伝導ヘッドホン > ヘッドホン ≒ AirPods第3世代 >> コンプライ ≒ 他のイヤホン > XELASTEC

でした。そして僕の新しい運用法は、

自宅ではヘッドホン、AirPods第3世代、職場では骨伝導ヘッドホン、ヘッドホン(Web会議や集中したい時)、AirPods第3世代、電車ではヘッドホン、AirPods Pro短時間使用、AirPods第3世代

です。まだ電車での運用は試行錯誤です。

骨伝導ヘッドホンは耳が休まるがWeb会議には向かない

骨伝導ヘッドホンは耳を使わないので耳の負担軽減にはとても良いです。数年前に聴いたときより格段に音質が向上しています。しかし主な音は耳から入り、骨伝導ヘッドホンの音はBGM的なのです。なので周囲の会話が多い職場でのWeb会議ではまわりの声が強く入るためWeb会議には不適でした(静かな環境なら快適だと思います)。ただ耳があいているため、周囲から声がけしやすく、周囲の会話にも入っていきやすいメリットがあります。これは僕としてはかなり大きいメリットで基本は骨伝導ヘッドホンのスタイルになりました。細かいレビューは後日書いてみたいと思います。

基本はヘッドホン、そして案外有用だったオープン型AirPods

ヘッドホンは耳に優しく、ノイズキャンセリング機能を使えば集中もできて音楽も鑑賞できて、Web会議もしやすいです。僕の場合は上記の理由で骨伝導ヘッドホンを職場のメインに残しました。純粋に音を楽しむという面ではヘッドホンの圧勝です。長時間の利用ではSONYよりagのヘッドホンが聴き疲れしなくて好みです(しかもリーズナブル)。ただヘッドホンは夏場をはじめとして耳がむれることがあるでしょうね。耳が完全にあく骨伝導の併用がいいかもしれません。

しかし思い切って購入したAirPods第3世代が予想を裏切って優秀でした。ヘッドホンの方が若干耳への負担は少ないと感じますが、カナル型とは全く違って自然に使い続けられます。第1世代を以前使っていましたが音質はかなり向上し、空間オーディオも楽しめます。耳のむれもないので、骨伝導ヘッドホンを導入せずヘッドホンとAirPodsでも乗り切れるかもしれません。

イヤーチップ交換は人によって有用

イヤーチップはメジャーな2種類を試しました。まずXELASTECから。驚いたのは明らかに遮音性が増し音質が向上したこと。耳に吸いつくので音がしっかり耳へ伝わってきます。AirPods Proのように耳に触れた場所の湿疹はできません。素材がいいのでしょう。しかし密着しているので蒸れて痒くなりました。残念。

次にコンプライを装着。素材はシリコン系ではなくスポンジのような感じ。あえて強く密着させないように装着するとソフトな感じで心地よい。接触性のかゆみはかなり軽減されています。蒸れもXELASTECよりも明らかに少ないです。ただ1時間以上使用していると蒸れのせいで痒みを感じます。音質は良いですがXELASTECのインパクトが強くて正直よくわかりませんでした。

電車ではノイズキャンセリングが必要

電車ではノイズキャンセリングを知ってしまうと戻れないです。AirPods第3世代でもBGMとして聴いたりYouTubeなどは聴けますが、時々音量調整が必要です。骨伝導は全然実用的ではないです。AirPodsでもトンネルではほぼ電車の音になります…。といういことで、ノイズキャンセリング対応ヘッドホンを使う(SONY>ag)、短時間コンプライのイヤーチップを搭載したAirPods Proを使うって結論になりそうです。贅沢だわ…。

結論

家では通常のヘッドホン(SONY WH-1000xm4)かAirPods第3世代、職場では骨伝導ヘッドホン(Aftershokz OpenComm)か通常のヘッドホン(SONY WH-1000xm4)かAirPods第3世代、電車ではノイズキャンセリングヘッドホンかコンプライ装着のAirPods Pro短時間使用が現状の運用です。骨伝導ヘッドホンは騒がしい職場ならオススメしません。AirPods Proは手放したかったのですが、イヤホンの手軽さは捨てがたい…。オープン型AirPodsにノイズキャンセルを付けてほしいです。Beatsからも出ないかな。

同じ症状がある方のお役に立てれば幸いです。


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