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『信長公記』「首巻」を読む 第43話「於久地惣構へ破りの事」

第43話「於久地惣構へ破りの事」

一、六月下旬於久地へ御手遣はし、御小姓衆先懸にて、惣構へをもみ破り、推し入つて、散々に数刻相戦ひ、十人計り手負ひこれあり。上総介殿御若衆にまいられ候若室長門、かうかみをつかれて討死なり。隠れなき器用の仁なり。信長御惜しみ大方ならず。

【現代語訳】

 永禄5年6月下旬、小口城へ軍隊を派遣した。御小姓衆が先陣を務め、「惣構へ」(城の周囲の外壁)を破り、押し入つて、思う存分、数刻(数時間)戦い、約10人、負傷者が出た。織田信長の御若衆・若室長門は、こめかみを突かれて討死した。知らぬ者がいない、有能な武将であったので、織田信長は、若室長門の死を大変惜しんだ。

【解説】

・小口城(愛知県丹羽郡大口町小口):犬山城の支城

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