清宮と源田の接触プレーについて
北海道日本ハムファイターズ対埼玉西武ライオンズ
の試合の中でSNS上で物議を醸す出来事が起きた。
⬆️こちらのパ・リーグTVさんの動画と併せて見て頂くとより分かりやすいかもしれません。(3:10〜
場面は8回裏ファイターズの攻撃。
1アウト1,2塁の場面、ファーストランナーは清宮だった。
バッター近藤の打球はセカンドの正面を突き、セカンドの外崎はゲッツーを取るべくショートの源田がベースカバーは入るセカンドの塁上へ送球した。
しかしこの時エンドランがかかっており、清宮がちょうどセカンドベースへスライディングしたタイミングでショートの源田がセカンドへのベースカバーに入ってきた。
両者は衝突する事となり、清宮の左肩と源田の右膝がぶつかり源田はそのまま横転、もちろんファーストへの送球は出来なかった。
結果から言うと清宮の守備妨害が認められ、ランナーの清宮とバッターの近藤が2人ともアウトになり8回裏の攻撃は終わった。
野球をある程度分かる方もそうでない方も ??? という状況だったであろうが、SNS上では両選手へ心の無い言葉が飛び交う。
このシーンを冷静に見てみよう。
スライディングした清宮は少しセカンドベースを追い越すくらい勢いのある近すぎるスライディングだった。
ファイターズは今春のキャンプで走塁改革の一環でベースの近くでスライディングするという練習をしていた。
しかしベースを少し通過する(完全にベースに身体が乗り上げてしまう)ようなスライディングはしていなかった、当然練習から言ってしまえば危険なスライディングというのはしない。何故ならスライディングというのは四角形のベースの側面目掛けてするものだからだ。
清宮は故意的にスライディングしたという方もいるだろうが、あのスライディングは決して故意ではなく無我夢中で走った結果大股になりベース手前で距離を調整する事が出来なくなり、結果的にスライディングをあまりにも近すぎる場所からしてしまいセカンドベースへ身体を乗り上げる態勢になってしまったのだ。
では今度は避けない源田が悪い!という方もいるだろう。
例えばドラムという楽器を叩いた事のある方は分かるだろうが、ドラムというのは手と足をリズムに合わせて叩く楽器で、手と足を自立させて演奏するとても難しい楽器だ。ドラムを今は上手に叩けてる方も最初は手と足を自立させるのに苦労しただろう。(間違ってたらごめんなさい🙇♂️)
ショートのポジションからセカンドベースへ入り、ベースを踏みながらリズムを合わせて送球を受け取りファーストへ送球するという動作はドラムを演奏するのと似たような感覚だと思っている。野球の中でも難しい動きの一種だと私は思う。そんな難しい動作をしながら自分にぶつかってくるランナーをかわしつつベースも踏まなきゃならないなんで考えただけでも相当な苦労だ。
そんな苦労を強いられるなか今日の清宮がベースへ滑り込んできたタイミングだと源田ほどの名手でも避けようが無い…。
これが答えな気もするが、源田が避けられないならもうそう言う事だと納得せざるを得ない。
何が言いたいかと言うと源田は1ミリも悪くない。
かと言って清宮も故意的にスライディングした訳では無いので清宮が絶対的に悪いとも言えない。
だったら何がいけなかったのかと言うと結果を述べれば清宮のスライディングの技術不足という答えにまとまる。
清宮はもっと質の高いスライディングを追求して欲しいし、明日の試合前に源田へ「昨日はすみませんでした、膝大丈夫でしたか?」と一言謝れば事態も収束するであろう。
お互いのファン同士が熱くなり、SNS上で心の無い声が飛んでいるが、選手同士はお互い真剣勝負の中生まれた“事故“であったと思うに違いないだろう。
どちらにせよ両選手に大きな怪我がなくて良かった、ファンとしてはこちらの気持ちの方が大切なのではないだろうか。
ただ、ショッキングなプレーであった事には変わりないので、ファンとしてどっしり見ていられる心の持ちようも我々ファンは必要なのかもしれない。
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