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怠惰な数学科が、はじめてのゼミ発表に臨む

ついに、ゼミが始まってしまう……

ゼミというのは、一つのテキストを持ち回りで講義していく形式の授業です。
学部3年生の後期になると、全員この授業をとらなければなりません。

新しい内容を英語のテキストで読んで、発表って、、、

大変だ〜!!!

✔︎当日までにやること

①結び目理論のテキストが英語で書かれているので、和訳しながらノートにまとめる。
②分からなかったところや、説明が省略されているところを考えて補足を入れる。
③何を黒板に書いて、何を口頭で説明して、何を質問するか計画を立てる。

とりあえず読んでみる

先生から4ページ半くらいが目安と言われたので、4ページ半を読んでいきます。

……最初からわからない。
いつものように、テキストに書いてあることを黒、自分でつけた補足を青、わからないことを赤で書いていくんですが、1ページ目からこの有様。どうしたものか。

これを参考に勉強されても困る(間違ってるかもしれない)のでモザイクをかけています

「手を止めたら頭も止まっちゃう」という感覚があるので、とりあえず先に進むことに。

途中の定義で、とてつもなく長い一文が出てきました。
一文で使うsuch thatの数は一個にしてくれよ💢
しかもその一文に頑張って着いて行った直後に“left to the reader”はやめてくれ💢

流石に一文全体を和訳する気が起きないので、ちょっとずつ和訳して、あとから順序を入れ替えます。

実際は入れ替えるのもメンドクサイのでこの状態。

“結び目の同値”を乗り越えると次第に分かる記述が多くなってきました。
まあ、「連続変形」を「クネクネ動かす」くらいの雑な認識で留めているからなんですが(笑)

自分で補足を入れられるようになってくる

あ、図が雑すぎるのは真似しないでね。

後半は意外にもサラッと読めてしまいました。

分からないところを考える

“結び目の定義”、“結び目の同値の定義”がかなり怪しいのでもう一度考えてみます。

自分なりに図を描いて考えると、テキストの言っていることが見えてきました。

昨日は分からなかったのに、今日は急に分かるなんてこともあるので、

・早めに一周する。
・疑問点を頭に入れた状態で生活する。

のが大事なんじゃないかな〜と思いました。

発表ノートをつくる

自分が本当に分かっているのか?分かっていないのか?を注意しながら発表ノートを作ります。

色の使い方は、今まで演習授業でやってきたのと同じようにしています。

持ちやすい小さめのリングノート

あの”left to the reader”のところも自分で補足を入れます。

もしや幾何学徒って色ペン必須なのでは…

発表当日の話

やることは全部ノートに書いてあるので、ノートの通りに進めるだけでした。


今後に活かしたいことが二つありました。

一つ目は、前から意味を取れているか、確認すること。

先述の通り、一文が長いときは、区切ってから並び替えるということをしていました。
すると、1箇所、先に出てくる写像に対して、後に出てくる写像の性質を適用してしまっていました。

私の英語力では、本当に前から意味をとるのは難しいです。でも、後からどこがどこにかかっているのか慎重に確認すれば防げたと思います。

二つ目は、数学用語でない言葉に見えても、数学用語として定義をしているという発想を持つこと。

「〇〇(数学用語)がgoodである」という言葉を定義している箇所がありました。
その節では、〇〇を定義していたので、「〇〇は〜〜のときに役に立つ」みたいな意味だと思っていました(なんか変だなとは思いながら)。
実際には、「〇〇がgoodとは、〜〜ということである」という意味でした。
この定義を使って次の章で重要な用語を定義していたので、そこでも気づくべきだったと思います。

終わりに

ほかの学生がどうやって準備しているか分からず、ゼミまでの間が不安すぎたので書いてみました。
これが理想の取り組み方だとはまったく思いませんが、これから初めての発表に挑む方が、少しでも安心して取り組めたら嬉しいです。

[参考]
河東泰之先生による「セミナーの準備しかたについて」→https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~yasuyuki/sem.htm

数学科の方には、一度は読んでいただきたい内容です。本来はこのようなやり方が望ましいのだろうと私も思っています。
今回は、このやり方に達するには程遠い準備しか出来ませんでした。理想ではないと思っているという点を、タイトルの意図として感じ取っていただければ幸いです。

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