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「恋人の好きなところはどこですか?」

恋人がいたことある人なら、必ず一度は聞かれたことがあるこの質問。
…モヤモヤしないか?わたしはする。大人げなく引っかかる。
これは愚問だよな、と聞かれるたびに思う。

だからいつも、こう答えることにしている。
全部ですね。むしろ嫌いなところが今まで見つかったことないです。
まあ事実だし。

ちょっと突き放したくなる理由はいくつかある。


質問してくる人の心理

この質問をする人のことを考えてみる。
単純に話が途切れたときの話題として聞くものであって、深い意味はないことが多いのではないだろうか。そんな奴にしてやる惚気話はないっ!

友人と恋人の話になることはもちろんある。
例えば、相手の関係性から自分の持っているものを見返そうと思う人は
「付き合おうと思った決め手はあったの?」
「恋人の嫌なところとかある?」
「ケンカとかする?」
「結婚は考えてるの?」
とか、もしくはもっと具体的なことを聞くだろう。

本当に惚気が聞きたい人は(かなりの少数派だと思うが)きっと
「恋人と一緒にいてよかったなって思う瞬間って?」
のようにもっとデレデレ回答が飛んできそうな質問をするのだろうし。

わたしも彼も友達に一生ノロケているような人間なので、聞いてくれる人とは無限に話したい。が、何も考えずに表題の質問をしてくるようなやつは嫌だ。


インサイトを捉えられない

マーケティングをかじったことのある人なら、消費者アンケートの結果が必ずしも顧客のニーズを捉えられないことを理解していると思う。
この質問も同じではないだろうか?

人が好ましいものを選ぶときには、しっかりした理由というよりは直感でどちらかを選択することが多い。後から理由を聞かれたときに出てくるものは後付けで、質問者からよく見られたいという余分な感情も介入してくる。

恋愛の話に戻ると、恋人の好きなところを聞かれてすぐに答えられない人は多い。そんなとき、考えて出てきた言葉は実態に沿ったものだろうか?
頭に浮かんだ言葉を自分が生活の中で感じる気持ちと当てはめてみると、なーんか違う。
だからわたしはそれを言語化することがあまり好きではない。


パートナーの見解

みんな大好き、そしてなによりわたしが一番大好きパートナーの見解。
こんな話にも真剣に付き合ってくれるところが好きです。
(ていうかわたしが飽きもせず持ち込む話題で毎週ポッドキャストしてくれるんだからありがたいよなあ)

この人のこういうところが好きって口で言うことはできるけどさ。そこが好きだから本当にその人が好きになってるってそんなにないと思うよ。

確かにその人の好きなところっていっぱいあって、その中の一つ一つを言語化することができるけど、そこが好きだから、その人が好きなわけではないじゃない?

だからどこが好きなのっていう質問って、それに対して答えたとしてもなんか表現しきれないものがあるよね。具体的になんでその人が好きなのかってものには結構遠いところの質問な気がする。

「好きなところはどこですか?」では関係性の本質を突けない。新しい視点いただきました。


結論:「僕のことめっちゃ好きじゃん。」

下書きを見せたときにパートナーから言われた言葉。
これが全てだと思います!!

適当に飛ばしてくる質問を真面目に考察しつつ、今日も天守閣(わたしたちのおうち)は平和です。

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