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アルツハイマー型認知症の初期症状、中期症状、後期症状について | 高齢者人口の推移も解説

これから高齢者人口の増加に伴い、増えると予想される認知症者数。

高齢化が進む日本では認知症への理解を深める取り組みも盛んになってきています。改めて認知症のことについておさらいしてみてはいかがでしょうか。


今回は「アルツハイマー型認知症」についてです。


アルツハイマー型認知症のことや症状の進行について知っていただければ幸いです。

日本の総人口と高齢者人口の推移について

総務省統計局によると、2022年9月現在、日本の総人口は1億2471万人であり、うち、65歳以上の高齢者人口は3627万人とされています。


そして、総人口に占める高齢者の割合は29.1%で、75歳以上の人口は15%を超えたと言われています。


2040年には、日本の総人口が約1億1100万人となり、65歳以上の人口は約3900万人、総人口に占める高齢者の割合は35.3%になると見込まれています。
(出典:総務省統計局「1.高齢者の人口」https://www.stat.go.jp/data/topics/topi1321.html


さらに、平成29年度高齢社会白書(3 高齢者の健康・福祉)によると、2012年は認知症高齢者数が462万人で、65歳以上の高齢者の約7人に1人が認知症ですが、2025年には認知症高齢者が700万人で、65歳以上の高齢者の約5人に1人になると見込まれています。
(出典:内閣府 「平成29年度高齢社会白書 3 高齢者の健康・福祉」https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2017/html/gaiyou/s1_2_3.html


この先、総人口は減少していくことが予測されていますが、65歳以上の高齢者人口とその割合は増加が予測され、さらに認知症者数も増加することから、ますます高齢化が進む日本では、認知症の方に支援や介護をする人も増えるのではないかと思います。



認知症の種類と割合

認知症にはいくつかの種類がありますが、今回は代表的なもの4つをご紹介します。

  • アルツハイマー型認知症

  • 脳血管性認知症

  • レビー小体型認知症

  • 前頭側頭型認知症


なお、平成22年度の調査時は、認知症の疾患別の内訳は、アルツハイマー型認知症が67.6%で最も多く、脳血管性認知症が19.5%、レビー小体型認知症が4.3%、前頭側頭型認知症が1.0%でした。

(出典:厚生労働科学研究費補助金(認知症対策総合研究事業)「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」https://www.tsukuba-psychiatry.com/wp-content/uploads/2013/06/H24Report_Part1.pdf



アルツハイマー型認知症

認知症の症状をもつ方のうち、約半数以上を占めるのが、この「アルツハイマー型認知症」です。また、世界でも最も多い認知症といわれています。


アルツハイマー型認知症の原因は、「アミロイドβ蛋白」や「タウ蛋白」が脳に蓄積し、神経細胞が減少して、脳の特に、頭頂葉や側頭葉の萎縮が進行する病気です。


男性に比べ、女性の比率が高い認知症です。


認知機能の低下が特徴としてありますが、「ゆっくり」かつ「持続的」に進行していきます。人によって症状の内容や程度は異なりますが、「記憶障害」を主とした中核症状の進行にともない、行動・心理症状(BPSD)が出現します。



アルツハイマー型認知症の初期症状

アルツハイマー型の認知症の初期症状は「もの忘れ」です。新しいことを覚えることができず、同じ内容の話や質問を繰り返す、物をいつもと違うところに片付けるとみつけられない、探し物が多くなるといった症状が出現してきます。
 

さらに進行してくると、年月日など時間の見当識障害が目立ってきます。
家事では、調理の手順がわからなくなることや同時の作業ができなくなる(炊きながら、包丁で食材を切るなど)、味付けが濃くなるといった、家事動作にも影響します。


初期の頃は、身辺処理と言われる身の回りのことは、あまり障害されずに、自立している人も多いでしょう。



アルツハイマー型認知症の中期症状

アルツハイマー型認知症の中期では、記憶の障害がより顕著となってきます。この時期になると新しいことだけでなく、古い記憶も障害されます。
自分の片づけた物がわからなくなり、大切な物が見つからないと「物取られ妄想」も出現してくることがあります。

 
日付などの時間の見当識だけでなく、場所の見当識障害も出現し、自分の家がわからなくなることや通い慣れた道で迷い、徘徊することもみられます。
この頃になると、家事動作の障害だけでなく、日常生活動作にも障害が出現してきます。服が上手く着れずに、一人では着替えができないことや尿意や便意が曖昧になってくる、一人でトイレができないなど、自身の身の回りの障害が明らかとなってきます。



アルツハイマー型認知症の後期症状

アルツハイマー型認知症の後期では、さらに記憶障害が進行し、記憶のほとんどが失われてしまいます。また、この頃は意思の疎通も困難となります。

 
日常生活を行うには、他の人の介助が必要となってきます。尿や便失禁がみられ、大便をいじって自分の体や部屋の壁に擦り付けて汚す弄便(ろうべん)という行為がみられます。また、食べ物以外の物を口に運んでしまう異食行動も出現してきます。

 
最終的には、無言や自分で動くことがなくなり、歩行障害の進行によりベッドで寝たきりになってしまいます。 



まとめ

本日は、
・日本の総人口と高齢者人口の推移について
・認知症の種類と症状
・アルツハイマー型認知症とその症状
を順に解説していきました。
 

今後は、日本の総人口が減少をしていくことが予測される一方で、65歳以上の高齢者人口は増加し、さらに認知症者の数も増えていくといわれています。

 
認知症には大きく4つの種類があり、今回は「アルツハイマー型認知症」について取り上げました。


認知症の中でもアルツハイマー型認知症は、日本だけでなく、世界でも最も多く、その疾患別の内訳では6割以上ともいわれています。

 
アルツハイマー型認知症の症状は、初期から記憶障害が出現し、記憶障害の進行に基づいて行動・心理症状(BPSD)が出現していきます。進行につれ、家事動作や日常生活が順に障害され、やがては寝たきりとなる病気です。
 

認知症の種類や症状について、知っていただき、参考にしていただければ幸いです。

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