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街道ウォーク 日光街道 その8

日光街道 その8 栗橋→古河

日光街道その8は、栗橋→古河を歩きます。
距離は18,2Km、所要時間5:07時間 21,743歩、消費カロリー955kcal

栗橋→古河本陣跡

本日は利根川を渡り古河宿へ向かいますが、まずは腹ごしらえ。なんと、駅前に昔懐かしい喫茶店があるではありませんか。その名も「ハーモニー」モーニングセットBはクラシカルなハムトーストセット。

ハムトーストセット

準備万端、利根川橋に向かって出発です。江戸時代には房川の渡しと呼ばれ、橋は無く舟渡し。橋の真ん中あたりが県境。茨城県に入りました。

日光街道のイメージは東京から埼玉、そして栃木へというイメージだったので、茨城?という感じ。

利根川を渡り埼玉から茨城へ

橋を渡り終える旧街道はすぐ左に下って行きます。房川渡しと中田関所跡の解説ボードには、橋は無く渡船場があり、大正十三年の利根川橋の完成前後まで続けられたとあります。

左手に赤い文字が彫られた「鶴峯八幡宮」の立派な社号標、御由緒によれば、戦いに勝利した頼朝が1181年に鶴岡八幡宮より御神霊を勧請し鶴ヶ峯八幡宮と称したとあります。

鶴嶺八幡宮 拝殿

街道はJR東北本線の踏切を渡り「中田の松原」に入ります。古河の原町入口まで四キロ続いた見事な松並木で古河城も望まれる景勝の地でした。

戦時中に伐採されて松並木の面影はありませんが、現在は茨城町産の黒松七十一本が歩道に植栽され、新たな景観を作っています。

中田の松原

左に見事な銀杏の木が見えてきました。境内は綺麗に掃除された気持ちの良い「浄善寺」、真宗大谷派の寺院。銀杏の木は樹齢330年、樹高は22mで「名木古木指定」とあります。

浄善寺 大イチョウ

「台町三差路の交差点」までやってきました。古い家屋、古河宿と書かれた「木製の灯篭」モニュメントあり、この辺りが古河宿の江戸口となります。続く街道、街並みがいい感じですね。

台町三差路の交差点

参道に如意輪観音がいらっしゃる「稲荷神社」を過ぎると、「長谷観世音参道道標」がありますので、こちらを左へ進みます。

日本三大長谷観音の赤いのぼりが並んだ「長谷寺」の入口までは10分弱。
古河長谷観音は足利成氏公(しげうじ)により建立された寺院。

三大長谷観音とは大和国(奈良)初瀬、相模国(神奈川)鎌倉、下総国(茨城)古河の三カ所。三つの観音様は、一本の楠から造られており、元木、中木、末木から彫られているとのこと。

長谷寺 本堂

長谷寺の横は石畳できれいに整備された小路が続きます。古河歴史博物館敷地の公園横、「鷹見泉石記念館」の入口に到着。古河藩が藩士のために用意した武家屋敷で1633年に城主「土井利勝」が建てた屋敷。

鷹見泉石は古河藩の家老で、大塩平八郎の乱とその召し捕り、渡辺崋山や蘭学者たちとの交流、洋学に関心が高かったそうです。

鷹見泉石記念館

向かいが「古河歴史博物館」で、渡辺崋山筆の鷹見泉石像や関連資料、古河城下の模型、河鍋暁斎の絵画など見ごたえ十分、街道歩きで先を急ぐ身なので30分程の滞在で博物館を後にしました。

古河歴史博物館

住宅街を進むと「福法寺」の山門が見えてきました。古河城内の二の丸御殿入口にあった乾門を移築したもので、平唐門と呼ばれる形式との案内があります。右側の袖塀に潜り戸が見られます。

福法寺 山門

古河城に食料品やお米、お茶などを納めていたお店が並ぶ肴町通りへ向かいます。お店の他、大名の使者を古河藩の役人が歓迎の接待をした取次所、御馳走番所があります。

この通りは往時の面影が感じられる風情たっぷりな景観。蔵が見事な「お休み処坂長」、お茶問屋「関善」、現在はお弁当とお惣菜の「米銀」と続き、「古河藩使者取次所址」の石碑が建っています。

お休み処坂長

古河本陣跡→古河駅

古河宿の中心へ向かうと「古河城下高札場跡」がありました。二丁目と呼ばれたこの辺が中心であったとあります。斜め向かいには「本陣跡」、他に問屋、脇本陣が二軒並んでいたようです。宿町は原町、台町、一丁目、二丁目、横町と続き延長は約千八百五十メートルあったとあります。

古河宿内 旧日光街道

二丁目の突き当り、左が日光道、右が筑波道の分岐となります。こちらに往来の助けとして建てられたのが「古河宿道標」。常夜灯形式の貴重な道標で、文字は父、子、孫三人の書家の揮毫との説明書きがあります。

古河宿道標

「よこまち柳通り」は古い歴史的な町並みが続きます。まず目に入るのが江戸の末期には茶屋だった「武蔵屋」さんで現在はうなぎ料理店。見事な鬼瓦と土蔵造りは国登録有形文化財です。

武蔵屋

少し歩けば、古河宿日光口となり「古河宿灯篭」モニュメントがあり、石造りの道標「栗橋道道標」が建っています。本日はこちらで折り返して、寺院に立ち寄りながら古河駅へ向かいます。

長久山「本成寺」の石柱と長い参道の先に朱色の山門が見えてきました。5代藩主「土井利益」の生母、法清院殿の菩提を弔うため江戸時代中期に下総国猿島郡より移転した日蓮宗の寺院。

本成寺 山門

すぐ隣の曹洞宗寺院の「正麟寺」は記念館で訪ねた古河藩家老「鷹見泉石」の墓があります。寺号は古河城主小笠原長時の法号からとったもの、正面には小笠原家の家紋である三階菱紋が光っています。

正麟寺 本堂

お土産は通りの和菓子の「はつせ」。古河のおみやげ定番の「しら玉」を頂きます。美しく賢いと誉れ高い五代公方の氏姫が愛でた白鷺の卵をモチーフにしたお菓子。ホワイトチョコで白あんを包んであります。

はつせ
しら玉 とおつくば まくらが

街道を来た道を戻り古河駅に到着です。日本橋から数えて9番目の宿場、古河城は将軍の宿城とされていたこともあり街並みは美しく、町人の活気が今も感じられました。

古河駅

鎌倉、戦国、江戸と続く古河城、古河藩は有力譜代藩ですから由緒が立派な寺社も多く点在します。北関東の武将にまつわる名所・旧跡も多く、歴史好きにはおすすめの街道歩きコースでした。

次回は「間々田宿」へ向かいます。

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