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小澤メモ|NOSTALGIBLUE|思い出は青色くくり。

14 アメリカンなチェーン、イン・アンド・アウト・バーガー。

アメリカン、ハンバーガー・チェーン。
ここ数年のマックは、(オレ、アメリカだぜ)みたいなオラオラ感が影を潜めて、日本のキッズにも働くおじさんにも等しくやさしい感じの展開が目につく。構成作家の鈴木おさむさんがアドバイザーみたいなのを務めていたり、木村拓哉さんが、ちょいマックとかってキャッチコピーでコマーシャルに出てたりした。別に、マックに文句があるわけではないけれど、マックも成分問題とか店舗増殖し過ぎたりとか就労問題とかいろいろ取りざたされて、(イメージ回復に大変なんだな)と思っている。その回復対策が、アメリカ感からの脱却というのがなんとも皮肉的というだけだ。個人的には、バーガーキングの方が好きだった。それは、映画『トイ・ストーリー』のシリーズ1の公開に合わせて、各バーガーチェーンがこぞってミール・トイをつけたとき、バーガー・キングのおもちゃのクォリティとラインナップが、断然に好みだったから(味よりオマケ……)。

本場アメリカという1店舗よりチェーンのイメージがアメリカン。
それとタコベル。学生時代、ニューヨークのグリニッジ・ビレッジに滞在していた頃。タコベルの手軽さとボリュームに少し恋していた。(タコベルが日本にあったなら)と、帰国後も何度となく思った。それから20年くらい待った後、今では日本でも展開している。ウェンディーズは、チリビーン(チリコンカン)が好きだけれど、それよりもっと好きなのが、そのチリビーンの紙カップとグラフィック。きれいな状態の紙カップをいくつか個人的にストックしときたくて、「チリビーンの代金を払うので、そのまま空で売ってください」と、何度かレジで言ったことがある。規則とか、バイトの判断でそれはできないと、至極真っ当に断られる。しかし、たまに、目に見えないチリビーンが入ったものを買うんですね、という柔軟な対応をしてくれる方がいて、おかげで部屋には黄と赤のウェンディーちゃんのカップがある。

そして、In-N-Out Burger。
仕事柄、ロザンゼルスに行くことがあるのだけれど、滞在中に必ず2度は行くのが、イン・アンド・アウト・バーガー。In-N-Out Burgerと書くんだけど、正確なイントネーションははなから諦めているので、以前から同行者には「インナンナウトに行こうぜ」と、ふんわりとそれっぽく、とにかく立ち止まらせないように勢いで伝えている。それで通じるので、ここまで来てしまった。このイン・アンド・アウト・バーガーはアメリカでも中西部とか限定的なチェーン展開で、日本では試験的なポップアップを数回やっただけだ。メニューはハンバーガーとチーズバーガーとパテとチーズがダブルダブルの3種類だけ。しかし、フルボリュームを調理したてで提供してくれるので、最高にジャンクにうまい。人気ブランドのカリスマスケーター、マイク・キャロルのスケートビデオにもイン・アンド・アウト・バーガーが登場。バイトに扮した彼を見ているだけで、よだれが出そうになる。

サンデーズベストから漂うパテのこげめ。
なかなか日本上陸とはならないけれど、アメリカに行くときのお楽しみのひとつになっているから、それくらいがいいのかなとも思う。(オレ、アメリカだぜ)なんて、今さらアピールしても、そんなにグッとこない時代だし。向こうのものが、システム含めてすべてイケてるってわけじゃない時代だし。ただ、イン・アンド・アウト・バーガーは、うまい。価格も調理もイケてる。と思う。とりあえず、その味やボリュームは、アメリカに行って確かめるしかないけれど、ミール・トイならぬ関連アイテムは日本でも手に入る。たとえば、東京・中目黒にあるショップ、サンデーズベスト。ここの気のいい店主さんが、これまた大の(オレ、アメリカだぜ)じゃなかった、(イン・アンド・アウト・バーガー)好きで、好き過ぎて、Tシャツやらソックスやらエプロンやらデリバリーバッグやらをラインナップしている。そして、ウェンディーちゃんの紙カップみたいに、イン・アンド・アウト・バーガーのクリア・カップもあったりする。ちゃんとストローもついてる。そんなことを書いてたら、アメリカのチェーンなフレーバーを味わいに、久々にお店に行ってみようと思った。渡航制限が続く今、店主さんもビタミンB(バーガー)が不足して、ジリジリしているかもしれない。
(写真はインナンナウト?のチーズバーガーとダブルダブル/2016年)

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