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どっちへ行く?

矢口 安久 作 242×272mm
“Which Way Shall We Take?” by Yasuhisa Yaguchi

 2つの方向に向かう分かれ道。人が人生の岐路に立った時、その行末を見据えながら、どっちに行こうか考える…そんなシーンを思わせる作品です。
 普通の道ではなく、線路を描いたのが矢口さんらしい表現だと思いました。山や海など自然も、町並みや人々などもそこにはなく、分かれ道だけがそこにあります。それでいて、線路の枕木や敷き詰められた砂利が、この線路が現実にあるものだということを実感させてくれるのです。
 モノトーンに茶系の1色を加えたことによって、線路の光るようなラインが強調されました。見る側をこの画面や、タイトルの命題に引き込んでいくような魅力的な作品です。

(「私の道」出展作品 2022.10.12~10.29 於:剪画アート&スペース http://bit.ly/hc8WTq)

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