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リツイート罪?
これまでの経緯は、過去のnote記事を読んで下さい。今回は、あまり深入りしたくありません。私が『社会学評論』に掲載されてから、小宮友根さんらの「トランス人権擁護派研究者」を中心に、根拠のない批判が繰り替えされている件(繰り返しますが、私はトランスを含むすべての差別に反対ですし、どのようにコンフリクトの調整が可能なのかをさぐっていっているだけです)。「論文には論文で」という主張に対して、清水晶子、小宮友根、福永玄弥さんから批判をいただきました。でも一部は、私宛てではなかったそうなんです。
このツイートは千田さんに対するエアリプでなく、みずのみこさんのツイートをrtしていた別の社会学者を意識しつつ、しかし同種の発言をしている人が多いので特定の人物を対象としない書き方をしたのに、千田さんには「嘘」つき呼ばわりされ、他の人にもデマを撒き散らしてると非難されてることを知った https://t.co/0Cq2KHTL0C
— ゲンヤ (@GenyaFukunaga) April 25, 2022
私には沢山名指しで批判されているように思うのですが、「特定の人物を対象としない書き方」をされていらっしゃるのだそうです。ゲンヤこと福永玄弥さんは、このツイートもリツイートされていますし、さかんに同種の発言をリツイートされています。
千田@ekodayukiさんの数ある大いなる曲解は撤回されるというような倫理は期待できないの? 自ら4/22noteで「若手の方」と形容してる研究者に対する4/22tw(「こんな嘘を」)とnote(「こんなデマが出回る」「デマで私がバッシングされ得る」等)の中傷も公開し続けていますね。https://t.co/Np4oSXWDfB https://t.co/Zb66dmJRTF
— フツーのLGBTをクィアする (@lgbtq_luna) April 26, 2022
ご自身が行ってしまった失錯(故意でない早とちりでも)について、速やかな訂正等がなされるべき場面なのに。相手への誤った非難も生じた可能性もあり、誤りのネット上の流布の回収をできるかぎりの範囲に行おうという姿勢や低減を図る意識は千田@ekodayukiさんにはないということなのですか。
— フツーのLGBTをクィアする (@lgbtq_luna) April 26, 2022
再び、ゲンヤさんの当該ツイートを見ていきますね。
小宮さんのご懸念を共有し、以下ツイで私見を少し:「差別的なクリーシェと同型の記述を含む論文が社会学評論のジェンダー特集の巻頭に掲載されたことに若手の研究者やトランスジェンダー当事者の研究者がショックを受けたり学会での研究活動に対して不安を覚えたりするのではないかという懸念」
— ゲンヤ (@GenyaFukunaga) April 22, 2022
/続 https://t.co/oTHyEC6w6P
「論文への批判は論文で返せばいい」といった意見も見られました。しかし「女性学会がクィア研究者に乗っ取られる」といった、クィア研究者を他者化・敵視するツイートがSNSに流れ、さらにジェンダー系の学会の幹事・編集委にトランスフォビアを拡散し続ける研究者が含まれる日本のアカデミアで…/続
— ゲンヤ (@GenyaFukunaga) April 22, 2022
さらにトランス・クィア研究は、査読をしてもらいたいと思える専門家がそもそも少ない現状で、若手研究者がどんな恐怖や不安に怯えながら、限られた選択肢の中から論文の投稿先や学会報告の場を探しているか、日本社会学会やジェンダー系の学会に所属する「大御所」はどこまで理解しているのか?/続
— ゲンヤ (@GenyaFukunaga) April 22, 2022
私は事実としてトランスフォビアを拡散してなどいませんが、福永さんはここまでは明らかに私を念頭に置いて書いていらっしゃる。そして突然最後だけ、他の方を指していらっしゃるのだそうです。
学会の中で主要な役職に就くようなテニュアの研究者がすべきことは、「嫌なら研究やめた方がいい、研究者向いてない」といったナイーブな、そして若手のマイノリティ研究者を萎縮させ、アカデミアから排除しかねないツイートを拡散させることじゃないでしょう。https://t.co/YDGIntyqXz
— ゲンヤ (@GenyaFukunaga) April 22, 2022
主語が突然変わってしまうなどということは、皆は考えませんよね?福永さんのツイートにいいねをした319人の方、リツイートをされた139名の方、これは「私に対する批判」ではないそうです。誰に対する批判かわかってて、皆さん同意や拡散されたのでしょうか?
でも実際にそうでないらしいのです。小宮さんによれば、
千田さん、ひとつ前のエントリで「まあこれは驚かないけれども」という私のツイートを引用されていますよね。そのツイートに私が貼っている画像を見れば福永さんや清水さんが誰のことを念頭におかれているのかわかりますよ。 https://t.co/BiPGf7lCfu
— KOMIYA Tomone (@frroots) April 26, 2022
このツイートに実際ぶら下がっていますが、消されたリツイートのお名前を出すのも気の毒なのでスクショにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1651048976384-ZlStWI8YZy.jpg?width=800)
「論文に論文で反論されるのも、反論に反論が来るのも当たり前。嫌なら研究やめたほうがいい」というのは、アカデミアの基本的なルールの確認でしょう? これに少しでも反論される学者はいますか? そしてこのような考え方をする匿名のアカウントに対して「研究者向いてないよ」といったことが、マイノリティ排除の問題でしょうか(しかも本人は、たんに「アライ」だと名乗っている)。明らかに問題は、発言の内容ではなく、私に味方するかのようなツイートをリツイートしたという「リツイート罪」だとしか思えない。
分かるひとにわかればいいように、「他のひとに特定されない方法」を使い、さらにいえば、事情が分からないひと(私を含む)には、私の批判に見えるように投稿するって、いったい何を達成したいと思っているのかと考え込んでしまう。
つまりこれは発言の内容に対して賛同するか否かの問題ではなく、私への攻撃を批判するために出てきた反論を、賛同ととられかねないリツイートをするとどうなるかわかってるねって、わかるひとにはわかる方法でけん制している、っていう話なんでしょうか? そうとしか読めないんですけれども(まぁリツイートが、そもそも賛同を意味するとは限りませんけど)。
→ 女性学会で「クィアがフェミニズムを分断する」と言われたりしてきたので、特に留保もなく「論文には論文で」とだけシラーっと言えてしまう同年代の研究者を見ると、ああ、うん、あなたはあの時代にそういうのを山ほど目撃せずに幸運な無知の中で生きてこられたんですねみたいな気分にはなります。
— SHIMIZU Akiko(清水晶子) (@akishmz) April 22, 2022
もしも清水さんもこのゲームに参加されているなら、リツイートは「言えてしまう」も同然なのですね…。
ごめんなさい。本当に私は、いま怒っています。私たちは研究者です。誰が誰の味方をしたから、だから釘を刺しておかないとっていうようなものにみえてしまうゲームに、少なくとも私は巻き込まれたくないですし、近年の人文系の学問に対する批判も、こんなことに私たちが興じているならば、反論できないじゃないでしょうか…。この年になって、「論文には論文で」ではなくて、SNSでたたき合う、こんなゲームにそもそも参加したくないです。なんだかつらい。
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