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「歌心」って教わるものなのだろうか?

仕事の一つとして歌を教えています。複数の仕事をしている中で、歌を教えることが一番楽しくモチベーションが上がる・・・はずなのですが、近頃は悩むことの方が多い気がしています。

その理由として、いわゆる「歌心」の無い人が増えていて、無機質で無感情な歌声を聴く機会が増えているからなのかもしれません。

この傾向の一つの要因は、カラオケ番組が増えて採点で90点以上出すとか、そんな方に歌の比重が置かれてしまっているからなんでしょうか?

もちろんピッチが良いに越したことはありませんが、ピッチがいかに正確でも心のこもっていない歌声では人の心を打つことはできません。聴いている相手に何かを伝えようという想いが無ければ、その歌は独りよがりの歌になってしまうと思います。

「歌心」って、教わるものというより自然に一人ひとりの中に備わっているものであって、これが「歌心だよ」と教えるものではないと私個人的には思っています。

けれど「歌心」が何たるかを説明してあげないと理解できない人もいるので、かみ砕いてかみ砕いて何とか教えよう、伝えようと試みているところです。

でも、本当に難しいですね。ここら辺。歌詞の世界観をきちんと理解した上で、自分の声を通じてその世界観を的確に表現する力を兼ね備えているって、これはある意味「才能」と呼べるものなのかもしれませんし。

感じる、感じ取る力とも言えるのかもしれませんね。表現者になりたいなら、表現するための引き出しとしての感性をもっともっと磨いていく必要があるのだと思う一方で、これはやはり教えることではないような気もします。

もっと広い視野を持って感じて欲しい。
色んなことにアンテナを張って。

そして、これは表現者の自分としてもいつも心がけていることです。




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