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レクチャー⑧マーケティング・営業サイクルの作り方

Day3最後の講義はアルフレッドさんによる「マーケティング・営業サイクルの作り方」。顧客を獲得するためのマーケティング・営業方法について学びました。

アメリカに進出するスタートアップの20%が営業のことを深く知らずに営業マンを雇っています。しかし、これは間違いです。会社のビジョンを外部に運んでくれる営業マンと関係を築けていないと経営は上手くいきません。営業について知るためには実際に経験することが必要です。マーケティングと営業のスキルは全く違うのです。

まずはマーケティングのスキルについてお話しします。
顧客に自分たちを安価に知ってもらう方法はたくさんあります。

メディアの記事やSNS、Eメールマーケティング…これらは営業ではありません。自社製品に興味を持つ可能性のある顧客を特定するのに役立つものです。

これはマーケティングと営業のフローを図示したものです。マーケティングは「Desire(欲求)」の段階で仕事は終わりますが、仕事を止めるわけではありません。止まることなく、潜在的な顧客(セールスリード)を探し続けるのです。

一方で営業は、マーケティング部門が見つけてきたセールスリードからお金を得ることが仕事です。そのために必要な知識はマーケティングとは異なります。したがって、アメリカで人を雇う際にはその人が得意なこと・苦手なことを知ることが重要です。マーケティングと営業、どちらのスキルセットを持っているのかを見極めましょう。

モデルケースを見てみましょう。NS1という会社は営業チームで3つの役割を分担していました。リード検証チーム、リード精査チーム、インサイドセールス&顧客管理チームです。リード検証チームは調査を行い、見込み客の名前を収集します。そして、リード精査チームは収集された見込み客の中から、購入の確度が高い顧客を選定していきます。そこから営業プロセスの一番長い部分に入っていくのです。

投資家は会社の成長を望んでいます。そのため会社の成長にそぐわない人、つまりリードの調査結果が良くない人から3ヶ月ごとに解雇されていきます。そのたびに新しい人が入ってきて、3ヶ月後にはまた誰かが解雇される。カリフォルニアの現実です。

“Desire”と“Commitment”には時間がかかります。なぜなら、車を買いたい人がいたとしてもそれは2年後の話かもしれないからです。また、一緒に仕事をしたいといわれてから22ヶ月間経った今もまだ契約をしていない案件もあります。たくさんの見込み客を扱うのが得意なのがマーケティングで、少ない顧客と連絡を取り続けるのが得意なのが営業なのです。

ここで“Growth Hacking”という用語をご紹介します。“Growth Hacking”とは、技術的な部門も含めてマーケティングの実験を行うことで急速な成長につなげる手法のことです。
例えば、Airbnbは、家を探しているユーザーの多いCraigslistから顧客を誘導することでユーザー数を伸ばしました。また、Dropboxは満足度の高い顧客からのリファラルに対してインセンティブを付けることでお金を使わずにユーザー数を380万人も増やしました。

“Growth Hacking”は基本的に、

  1. 様々なチャンネルから顧客を獲得すること

  2. 獲得したユーザーにポジティブなユーザー体験をしてもらうこと

  3. 再度訪問してもらうこと

  4. 顧客にお金を払ってもらうこと

  5. 顧客に紹介してもらうこと

の順で進んでいきます。

このサイクルを継続して行うことで満足度の高い顧客を増やしていくことが重要です。

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