【千田琢哉の頭脳】Vol.0375(2010年2月13日発行のブログより)
これからはディスカウントショップの時代が到来するということで昨年からコンビニエンスストアが多数しのぎを削っている通りに100円ショップを展開しました。立地・品揃えもコンビニと遜色ないレベルにまで持ちあげましたが肝心な業績のほうがイマイチパッとしません。それどころか反対に値段の高いはずのコンビニのほうが流行っているようなんです。いったい何が不足しているのか来店客にアンケートを取ってもこれといった解決策は見つかりません。
(岐阜県・会社経営・Oさん・男性・38歳)
通常のコンビニエンスストアと100円ショップの
一番の違いは何でしょうか?
すでに品揃えでは大差がなくなってきました。
コンビニでは定価で売られている商品と
まったく同じものが100円ショップでも売られています。
店舗のクリーンメンテにも力を入れ始めている
100円ショップも増えてきました。
しかしコンビニエンスストアと100円ショップでは
外れの確率が違うのです。
外れの確率というのは、サービス業としてこれではお話になりません、
というNG社員が棲息している確率に他なりません。
別に高度なサービスを求めているわけではありません。
私は毎日のようにコンビニと100円ショップで買い物をしています。
できる限り同じところでなくバラバラに買い物をするようにしています。
そこではっきりと言えるのは、コンビニではまず見られない光景が
100円ショップで見られることが多いということです。
その一部を紹介しましょう。
・店員同士が私語をしながらレジ打ちをしている
・定員同士がタメ口(しかも乱暴な若者コトバ)で
平気でコミュニケーションを取っている
・全体に服装が不潔である
・全体に動きが鈍い
・店長らしき人が入口・出口付近で作業をしているのに
「ありがとうございました」が言えない
ということが挙げられます。
つまり100円ショップという安さに甘んじてしまい、
志まで一緒に安売りしてしまっているのです。
繰り返しますが、これは確率です。
ざっくり言うと、コンビニで10のうち1や2の外れ店舗があるとすれば、100円ショップでは10のうち6や7の外れ店舗が
あるということなのです。
ここで大切なことが浮き彫りになってくるのです。
うちの店舗は大丈夫、という考え方は大丈夫ではないということなのです。
自分の店舗が業界の社会的地位を上下しているということであり、
模範になることもあれば足を引っ張ることもあると
当事者意識を持たなければなりません。
だからマネージャーは他店へ行ってみて学ぶところがあれば
自店舗にさっそく取り入れ、見苦しいサービスがあれば
クレームを入れるくらいでちょうどいいのです。
もちろんそのクレームは自分のためではなく、
業界のために直言するのです。
市場が縮小しているのは時代の流れ、
人口減少によるところも当然あります。
しかし5年10年単位で業界の社会的地位を下げてこなかったのかを
振り返ることも必要なのです。
外れの確率を下げることは
業界の社会的地位を上げることに直結するのです。
...千田琢哉(2010年2月13日発行の次代創造館ブログより)
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