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【千田琢哉の頭脳】Vol.0136(2009年6月19日発行のブログより)

今年のセミナーで、「千田さんにとって愛って何ですか?」と質問したのは私です。そのおかげで、ホームページを開く度にその時のことを思い出します(笑)千田さんが大学時代に、本を読みふけるキッカケになった、最初の1冊は何だったんですか?本やブログで発表する機会があれば、ぜひお願いします。おかげで、私の最近の給料はほとんどが本代に消えています。

(東京都・保険代理店経営・Tさん・男性・35歳)

Tさんのことは、はっきりと憶えています。

印象に残る質問をするというのは、非常に大切ですね。

Tさんにはこちらが、学ばせていただきました。

確か、1985年8月12日の日航機墜落事故の例を挙げて
回答したのではないでしょうか。

なぜなら、私はあの日カバンの中に偶然、

『墜落遺体』

が入っていたからです。

年間60回飛行機に乗っていた私は、
普通の人より死ぬ確率が高いと思って、
いつも墜落する瞬間は何を書こうか、と考えています。

その時浮かぶひと言のキャッチコピーこそが自分の本質だと思うからです。

「あなたにとって愛って何なの?」

「人を本当に愛したことあるの?」

というセリフは苦い思い出がいくつも蘇ってくるので
これについての話はここで終わらせましょう。

さて、私の人生最初の1冊目は、

『昨日までの自分に別れを告げる』

という本です。

私のクライアント先では必ず聞かれるのですが、
自分から言ったことは不思議なことに一度もなかったですね。

ものすごく文字数が少ない本で、
1ページにたったの2行とか3行しか書いていない本です。

たぶん、自分で本流と思っている作家の人が見たら、
「反則だ!」と怒られそうな本ですが、
私にとっては文句なしに生まれて初めて読んだ本でした。

いろんな偉人の名言や実績を著者のキャッチコピー能力で
わかりやすく魅力的にアレンジした本だったのですが、
マンガしか読んだことのなかった私には響きました。

しかし、不思議なことにその瞬間に、
私も将来本を出すのではないだろうか・・・
とピンとイメージできたのです。

なぜだかわかりません。

私はもともと怠け者で、本気で取り組む時期が非常に遅いタイプです。

周囲と比較して周回遅れでもまったく気になりませんし、
病的なマイペースです。

しかし、一度ピンと来てキャッチすると、これまた病的に熱中します。

今このブログを打っているのは、徹夜明けの朝7時52分です。

TさんからのCD注文メールの着信音が
朝7時42分(15分後に合図があるように設定)に鳴って、
そのままブログを書いています。

それまで前日の夕方からずっと好きな映画をDVDで観たり、読書したり、次の出版の原稿を書いたり、来週保険会社の研修で行く御殿場市のホテルをどこにしようか、交通手段は何にしようか、楽しく選んでいました。

たまたま宮城県の仙台市の丸善で、偶然目に飛び込んできた
『昨日までの自分に別れを告げる』を手にすることがなければ、
私は今でも本を読んでいることはなかったかもしれません。

Tさんと出逢うこともなかったでしょう。

本というのは、素晴らしいものです。

...千田琢哉(2009年6月19日発行の次代創造館のブログより)

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