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【千田琢哉の頭脳】Vol.0381(2010年2月19日発行のブログより)

「女性が財布の7割を握っている」と言われます。確かにその通りでしょうが、その女性の財布がまた固いのも事実ではないでしょうか。弊社も女性マーケティングを真剣に考えて逆風に備えようと全社一丸となって取り組んでいます。様々な本やセミナーにも助けてもらいながら吸収しているつもりですが、なかなか実行して目に見える成果を出すのは難しいですね。ここだけは抑えておかないと・・・というポイントはありますか?

(兵庫県・会社経営・Uさん・男性・39歳)

Uさんには以下の話をプレゼントいたします。

アメリカは離婚王国と言われます。

その原因の多くは浮気だということですが、
浮気相手のダントツ1位の職業をご存知でしょうか?

エリート大企業に勤めるエグゼクティブでもなければお医者さんでも
弁護士さんでも有名スポーツ選手でもアーティストでもありません。

栄光の第1位は水道トラブルなど水回りの解決をする修理屋さんです。

驚かれるかもしれません。

でもこれは非常に理にかなっているのです。

別に水道トラブルの修理の技術に惚れているわけではありません。

夫に女性として見てもらうことができない主婦は話し相手に飢えています。

正確には話し相手に飢えているのではありません。

自分の取りとめのない話を聞いてくれる人に飢えているのです。

どんなに若い頃に美人で物静かだった女性でも年齢を重ねて
お腹に数ポンドのぜい肉がつくようになると
ものすごい勢いで話し好きになります。

話し好きといっても一人で話し続けるわけにはいきません。

そこで必要になるのがサンドバック代わりになる聴き役なのです。

ひたすら聴いて頷くだけでいいのです。

変にインテリで論理的に反論されたりすることを
女性はもっとも嫌がります。

ウンチクなんてどうでもいいのです。

インテリジェンスなんて邪魔です。

わかってもわからなくてもひたすら熱心に聴いて頷いてもらえる相手が
最高なのです。

そこへくると水道トラブルの修理屋さんは持って来いです。

私はコンサルティング会社でリフォーム会社の仕事をしたことが
何度かあります。

7割の水道トラブルは実際には見た瞬間に、

「うわっ、これでは簡単過ぎてお金をもらうわけにはいかないな・・・」

「せめて5分くらいはかかるように修理したふりでもしなければならない」

というものばかりです。

夫はそんなことにまったく関心を持ってくれない。

ホワイトカラーでヘトヘトに疲れ果てているエリートの夫は、

「そんなの水道屋に頼んでおけ!」

でおしまいです。

女性が望んでいるのは話を聴いてくれる人ですから
一緒に悩んでいるふりをしてくれるだけでもいいのです。

あまりに簡単過ぎて忙しいふりをしている水道屋さんは
暇を持て余している主婦の会話に付き合ってあげます。

修理は1分で終わっていても会話に付き合うだけで
30分はあっという間です。

そこにお金を喜んで払います。

そして自分の話を一生懸命に聴いてくれた相手を女性は好きになるのです。

獣医さんも同じです。

ペットにかこつけて本当は自分の話を聴いてもらいたいのです。

本当に修理や治療が必要なのは水道でもペットでもありません。

自分の心の飢えを癒すためだったのです。

ここから何かを掴んでいただけたでしょうか?

...千田琢哉(2010年2月19日発行の次代創造館ブログより)

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