【千田琢哉の頭脳】Vol.0080(2009年4月24日発行のブログより)from次代創造館秘書室
家業から企業へと脱皮する際に、千田さんは本やセミナーで、プレーヤーからマネージャーへ変わらなければならないと主張されていました。具体的に、プレーヤーとマネージャーの違いというのはどういったことなのでしょうか。より具体的に教えてください。
(石川県・保険会社管理職・Oさん・男性・48歳)
プレーヤーというのは、パフォーマンス、
つまり、得点をたくさんゲットすることが役割です。
年商2億円までの零細企業では、社長といっても
実質には超優秀なプレーヤー、つまり、社内No.1のセールスパーソンに
過ぎないことが大半です。
いつも主張しているとおり、私は全員が全員、
家業を企業にする必要はないと思っています。
発展・拡大しつつも存続させたい、
そうしたことに価値観を見出した人のみが挑戦すればよいのです。
ただし、ほとんどの業種で家業のやり方で年商10億円以上を
たたき出すことは無理です。
つまり、天才プレーヤーたった1人で稼げる売上というのはたいていは、
1億円~3億円の間に落ち着きます。
どんなにがんばっても、プレーヤーとマネージャーでは競技が違い、
求められるものが違うのですから、今までの延長線上で10億円が
達成できるわけではないということです。
マネージャーの役割は、売上を上げることではありません。
ここが大切です。
マネージャーの役割は、メンバーの長所を見極めて、いかにして顧客に
より質の高いサービスを提供できるのかを考えることです。
要は、部下の能力向上だということです。
能力向上≒顧客への更なる質の高いサービス
ということなのです。
ポイントを取り続けるのは、プレーヤーの仕事であり、
マネージャーは、ポイントを取りやすくするための環境づくりが役割です。
中には、勘違いして、プレーヤーであるメンバーと一緒になって
ポイント競争をしてしまう名ばかりのマネージャーもいますが、
それでは何億年経っても10億円には到達しません。
そうしたドンマイ・マネージャーの口癖は、
「俺なら売ってみせる」
「俺なら集めることができる」
です。
恥さらし以外、何ものでもありません。
ところが、優秀なマネージャーは、そうではありません。
冴えない凡人を、社内で成果を上げるように育て上げるという一点に
全エネルギーを注ぎます。
メンバーの長所は一人ひとりが違いますから、
上手にシナジー効果(1+1>2)を創出して、
より楽しんでポイントをゲットしてもらえるように
知恵を絞らなければなりません。
...千田琢哉(2009年4月24日発行の次代創造館のブログより)
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