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【千田琢哉の頭脳】Vol.0496(2010年6月14日発行のブログより)

著書の『あなたから保険に入りたいとお客様が殺到する保険代理店』を拝読しました。この4月から損保会社に入社し、只今営業に関する勉強中です。著書は保険業界にまだ浅い私にとっても大変勉強になりました。そこで質問させていただきたいことがございます。私の配属は法人営業部で法人、つまり企業代理店の担当となりました。法人代理店ですと保険会社と法人本体の双方の判断もあり、なかなか仕組みやシステムを変えることは難しいと思います。そこで千田様に企業代理店の営業担当者としてのポイントを伺いたいと思いました。また著書では主にプロ代理店向けのメッセージが主だったと思いますが、法人代理店向けに応用する際の注意点等を伺いたいです。ご多忙だと思われますが、何卒ご返信宜しく御願い致します。

(東京都・会社員・Oさん・男性・24歳)

保険会社の社員と話をする際によく受ける質問ですので、
久しぶりに今回ここで改めて取り上げます。

私も最初の配属が法人営業部で企業代理店の担当でした。

当時でいうと都市銀行の支店を担当し、各金融機関
はじめナショナルメーカー、ゼネコン、インフラ等の別働体中心に
フォローしていました。

そこで今回のOさんの質問に対しては、教科書通りの模範解答ではなく、
Oさん個人、そして、サラリーマンとしてではなく、
本当に構造を変えていくためのヒントを提供したいと思います。

Oさんに私がなりきって話を進めていきます。

まず最初の1年間は
ありのままどっぷりと現状のシステムに浸かることです。

私の本を読んだということですから、
常に現実とのギャップを感じながらも、
素直に目の前の事実を受容していきます。

わかったつもりになっていたこと、勝手に無理だと感じていたこと、
予想だにしなかった気づきがたくさん発生するはずです。

その中で親しくなった人、この人は信頼できると感じた担当者に対して、
自分が正しいと信じる考えを伝えていきます。

伝え方にはコツがあります。

自分が何度も叫ぶのではなく、自分の考えと同じ、
あるいは非常に近い考えが掲載してある新聞・著書等を
プレゼントすることです。

あくまでもポイントを囁いた上で、これらを直接手渡します。

業界紙の「新日本保険新聞」 「週刊保険情報」「保険毎日新聞」には
様々なオピニオンリーダーたちの声が満載です。

おそらく部支店長のデスクの横あたりに閲覧できるように
置いてあるはずです。

私が保険会社にいた頃は、毎日回覧板として読後印を押すことが
義務づけられていました。

力がついてきたら、その別働体のトップ、リーダーに
直接プレゼントできたら最高です。

上司である課長、場合によっては部長とあいさつ回りをした際に
手渡してもらうのもいいでしょう。

これで気づく人は気づくし、気づかない人は永遠に気づきません。

これは仕方のないことです。

できることとしては、時・場所・人を変えてあきらめずに淡々と
メッセージを伝えていくことです。

それでもOさんが納得いく結果が得られないということであれば、
方法は2つしかありません。

1.30年後に今の会社の取締役になって力を持つこと

2.組織の外に飛び出して、耳を傾けてもらえる存在になること

よくも悪くも、組織に入って3年も経つと業界の常識と世間の非常識が
混乱してきます。

10年もすれば、立派に業界の常識こそが
世間の常識と勘違いするようになります。

これはどの業界にいても避けられないことです。

20代のうちは模範解答を吸収する時代です。

30代が近づいたら、今度は自分で模範解答を作る側に回りましょう。

...千田琢哉(2010年6月14日発行の次代創造館ブログより)

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