【気づき】Vol.1112(2011年7月19日発行のブログより)
辞められる社長。
優秀な人材、育った人材に辞められる社長がいる。
優秀な人材がすべて独立するわけではない。
今まで様々な企業を見てきたが、
規模だけはやたら大きくなっても尊敬されない会社もあった。
少数精鋭でも尊敬されている会社があった。
それらは当然優秀な人材を確保し続けられるか否か、である。
⼀時期ベンチャー企業ブームというのがあった。
でもそれは嘘だった。
ブランド企業や大企業に漏れた学生たちが、
「本当に自分のやりたいことは何か」
と自分で自分を慰めるために、
ベンチャー企業で傷ついたプライドを癒したのだ。
零細企業でも弱小企業でもなく、
ベンチャー企業という称号を与えられたのだから申し分ない。
周囲の仲間たちもこぞってベンチャー企業を目指したから、 安心だった。
無職や定職なしをニートやフリーターと呼ぶのと同じこと。
傷つかない便利な世の中になった。
たまたま日銀や中央官庁の内定を蹴ってでも、
⼀部外資系企業(具体的にはコンサル2社と当時の投資銀行2社+α)の
高給とブランドを優先した学生が毎年両手で数えられるくらい、
存在したこともあるというに過ぎない。
そこに便乗したんだね。
さて、どんなブランド企業にもベンチャー企業時代は存在した。
体脂肪率の高い人数だけはやたらに多い尊敬されない大企業と、
体脂肪率の低い尊敬される企業の分岐点は何だったのか。
優秀な人材を外に逃さないことができたか否か、
であることは先に述べたとおりだ。
優秀な人材は成果を挙げて2年以内に役職と昇給を実現させなければ、
去って行くという法則がある。
去って行かないのは優秀じゃないからだ。
内輪で優秀と思っているのと、
リアル社会で優秀であるのとではまったく違う。
それだけのことだ。
成長に見合った待遇にしなければ、
相手に敬意を払っていないということなのだから理に適っている。
正確には、喉が渇く前に水を飲むように、
成果を上げ始める前兆を見逃さずに、
というのが偉大な企業へと進化した組織の共通項の⼀つである。
追伸.
ダメな会社というのは、相変わらずパッとしないもの同士で、
パッとしない仕事をしている。
売上が下がっていく理由はそういうことだ。
でも、慣れてくるとそれが内輪のみの常識と化していくんだね。
「どこが間違っているんですか!」
と逆ギレしたり、
「これがうちのやり方なんです!」
と開き直ったり。
そういう人生も自分たちで選んだことだから、正解なのです。
...千田琢哉(2011年7月19日発行の次代創造館ブログより)
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