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【千田琢哉の頭脳】Vol.0378(2010年2月16日発行のブログより)

千田さんの業界紙をすべて読んでいます。実は私も違う業界でスペシャリストを目指しているのですが、なかなか思うようにいかないので今回相談させていただきました。千田さんの経歴を拝見させていただくと他のベテランの方と比べると極端にその業界の在籍期間も短く、年齢も若いのに驚かされます。でも書いてある内容は今までになく斬新なものであったり業界内の識者が今まで主張してきたことと一致していたりと驚かされる次第です。むしろ千田さんが情報発信した数カ月後に後追いで他の方がまったく同じことを主張しているのも頻繁に目にするようになりました。ある特定の業界で生きていくために吸収できそうなところがあれば私もぜひ取り入れたいと思います。アドバイスいただければ幸いです。

(東京都・会社経営・Nさん・男性・56歳)

保険業界に限らず、ある業界でそれなりに価値を認めてもらうためには
たった1つのコツがあります。

それはその業界の専門だけで勝負しないということです。

さらに言えば、この人はその業界だけで飯を食っているわけではないという状態を創り上げておかなければなりません。

これが自立するということです。

たとえば私が保険業界内のみで生きているとすれば、
業界内で都合の悪いことを主張すれば簡単に干されてしまいます。

それでおまんま食い上げです。

でもこの人は別に業界追放されても痛くもかゆくもないんだ、
ということを認知されていればきちんとした対等な関係で
ビジネスを展開できます。

もっと強烈な自立の仕方があります。

それは早目に自分で決めた生涯賃金を稼いでしまうことです。

これはそんなにたいそうな話ではなくて、
独立したり完全歩合制のセールスをしていれば
一気に可能性が高くなります。

さすがにサラリーマンをしていてはこれは難しいですが、
そもそもサラリーマンとは組織を裏切らないように
そういった仕組みが作られているわけですから無理もありません。

別に大金持ちのビリオネアを目指して大豪邸に住んで
お手伝いさんを何人も雇い、ロールスロイスやフェラーリを
何台も所有すわけではありません。

一般に一家の主が生命保険をかけているような合計金額と
同程度のキャッシュが即日準備できていっさいの借金から無縁の状態です。

ローンは単なる借金ですから、
すべて資産から差し引いておく必要があります。

するともう生きるためのお金の心配をしなくてもいいですから、
儲かる話に飛び付く心配もありません。

お金は目的ではなく手段であるとはそういうことなのです。

自分の良心に基づいてビジネス展開できるわけです。

自分の良心に基づいた人生を送るために、
生涯賃金をさっさと稼ぎ終えておくのです。

たとえば複数の出版社から声をかけてもらっても、
印税率や会社のブランドで決めなくてもいいですから、
自分独自の判断で人を見てお付き合いできます。

これが印税だけで生活しているまだあまり売れていない作家だと
足元を見られてしまい、ギスギスした関係にならざるを得ません。

「儲かる怪しい話」「ここだけのとっておきのおいしい話」
とも無縁の人生がスタートします。

人は範囲を狭めると思い詰めて最悪の場合は自殺してしまいます。

思い詰めないためには拡げておくことです。

業界で本当に影響力を持ちたいのであれば、
業界外でこそ影響力を持たなければなりません。

また手段として経済的にも自立しておいたほうが絶対に有利です。

すると不思議なことに同じ実力でも評価されやすくなるのです。

...千田琢哉(2010年2月16日発行の次代創造館ブログより)

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