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【千田琢哉の頭脳】Vol.0175(2009年7月28日発行のブログより)

メルマガ楽しみに読ませていただいております。年内もまだ続々と出版されるようですね。むしろ出版やメルマガの頻度、連載紙の数が加速されているような気がします。やはり読書や経験としてのインプットが半端じゃないのでしょうか?普通はネタ切れになると思うんです。アウトプットのためには地道なインプットしかないんですよね?

(京都府・会社員・Tさん・男性・28歳)

私はまだスタートラインにも立っていませんから、
ここ数年続々と出版されている著名人で本好きな人であれば
どなたでも知っている人としてお2人を例に挙げましょう。

勝間和代さん小宮一慶さんです。

もちろん、お2人以外にも遥かに多くの著書を出されている方も
たくさんいらっしゃるのですが、ここ2年では少なくともビジネス書分野においては最もメジャーといえるでしょう。

私は勝間さんと小宮さんの出された本を今ほど売れていない頃から
すべて読んでいます。

あくまでも私の分析ですが、今頃売れるようになって遅いな、
たいへんだったろうな、というのが正直な感想です。

これは勝間さんや小宮さんに限らず、
有名になる前にいい本はすでに出されています。

結果として何年か遅れてようやく理解されるようになるため、
彗星の如くとか言われてしまうのです。

作家に限らず芸能人などにもこれは当てはまります。

ひょいと出の有名人はいません。

下積みは誰もわからないだけです。

私の基準で物書きとして生きていくスタートラインは
著書が50冊からだという基準があります。

勝間さんも小宮さんも物書きとして生きていくつもりでなくとも
50冊は確実に突破するでしょう。

お2人はヘトヘトになって書きあげているわけではないことが
よくわかります。

もともとお2人はコンサルタントですから、猛烈に仕事は速いです。

出版社に締め切りを急かされているような
トップコンサルタントなどいません。

コンサルタントであれば逆に出版社の仕事の遅さに
イライラするくらいです。

結構厳し目の会社でもコンサルティング会社のコンサルタントたちと
比べたら、仕事のスピードは3分の1とか5分の1です。

高速道路で飛ばしている状態がコンサルティング会社勤務時代で、
高速道路を下りた瞬間にハッとしてスピード落とすのがたいへんなように、なんて世の中はスローモーションなんだ、と改めて気付かされます。

これは大げさでも何でもありません。

普通の会社であれば1週間後に提出期限を設けられるような仕事は、
コンサルティング会社ではたいてい翌朝までが締め切りです。

見かけは3倍や5倍ということは、
実質の頭の回転やこなしている作業量は数十倍違うはずです。

公務員の数百倍か数千倍に匹敵するかもしれません。

それを差っ引いても、楽々50冊突破できる人と、
2,3冊で行き詰る人の違いが確実にあります。

これはTさんの仕事が何であれ役立ちますから、
絶対に活かしてかっこいい30代になってください。

1つの本を書くと次のネタが次々に出てきて、
2冊目3冊目・・・と雪だるま式にアイデアが生まれるのです。

1冊書くのにヘトヘトになる人は、
その1冊に憶えた知識を吐き出しておしまいです。

ところが次々に本を生み出す人は違います。

1冊書くのにあまり多くのことを書こうとしません。

出し惜しみしているのではありません。

たった1つのことを10万文字で深掘りすることができるのです。

深掘りすると途中で新しい発見がありますから、また気付きがあります。

その気付きがまた本になるわけですから、
1冊書けば3冊の本が生まれるのです。

書けば書くほどに発見があるわけですから、
止まることを知りません。

インプットはアウトプットであり、
アウトプットはインプットなのです。

人間の体の構造と同じで、食べてばかりでもダメだし、
出してばかりでもダメです。

英単語を1000語覚えるのはパソコンのほうが圧倒的に得意です。

しかしたった1つの英単語について10万文字で小説を書きあげるのは
人間にしかできません。

本の話をしているのではありません。

すべての仕事や作業に共通する考え方です。

私がクライアントに施してきたコンサルティングの本質も同じことでした。

1つのことをやったら3つ、3つのことをやったら10の付加価値を
生み出さなければ知恵を使わなかったことになるのです。

鍋物の後には必ずご飯や麺を入れて締めるのと同じで無駄なものはないし、1つのものを何回も別の角度から味わって楽しめるのです。

...千田琢哉(2009年7月28日発行の次代創造館ブログより)

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