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【千田琢哉の頭脳】Vol.0407(2010年3月17日発行のブログより)

富裕層向けの金融商品販売ビジネスを5年ほど前に立ち上げましたが、時代の流れもあって毎年業績が落ち続けています。富裕層自体は景気とあまり関係なくお金持ちのままですが、金融商品はからきし売れなくなりました。周囲の競合も似たような感じですが、時代は変わっているのでしょうね。

(埼玉県・会社経営・Kさん・男性・37歳)

一時期富裕層ビジネスという言葉が流行りました。

田舎出身のミーハーな人やコンプレックスの強い成り上がり者が
一気に群がりました。

そして実際に儲かったのは富裕層ビジネスを提案した
コンサルタントやプロデューサーたちだったのです。

皮肉なことにこれが世の中の実態です。

そもそも真の富裕層は毛並みの悪い成り上がり者と付き合いたがりません。

上手にやんわりと断られて距離を置かれます。

水と油の関係です。

1度会えても2度目はない関係で終わってしまうのです。

で、結局廃れました。

根本的な問題は富裕層といっても全体から見たら
あくまでもパイは少数派であるという事実です。

つまり富裕層ビジネスの小さなパイでしのぎを削らなければならず、
効率的ではないのです。

安定的にこれから増えていくのは
むしろ圧倒的多数の中間層から貧困層です。

一つひとつは小粒に違いありませんが、
全体ではとてつもなく大きくて安定したパイになります。

世界に見られる現象です。

世界には40億人もの人たちが年収3000ドル未満です。

仮に1人毎日1円としても1日40億円、月商1200億円、
年商1兆4400億円のビジネスになります。

見かけの華やかさに騙されてはいけません。

スタインベックの名作『怒りの葡萄』にも出てくるように、
いつの時代も雑草は強いです。

多くの雑草があるからこそごく限られた美しい花が映えます。

目立たない雑草があるからこそ、それを養分として大木が育ちうるのです。

これからの時代はまさにこれです。

周囲が目をやる方向とはいつも逆の方向にチャンスがあります。

富裕層より貧困層。

大企業より零細企業。

ここに視点をシフトすることによって道が切り開かれていきます。

何も天の邪鬼になれと言っているのではありません。

みんなが同じ方向を向いて同じような発想でビジネスを展開することは
地球上の発展の妨げになるから、
常に広い視点で考える癖をつけて欲しいだけです。

小学校低学年のサッカーのように、
全員で1つのボールをみんなで一斉に追いかけていく姿を
笑って見ている人がいます。

でも大人になってもそれと同じことを繰り返している人が
果たして笑えるのでしょうか。

...千田琢哉(2010年3月17日発行の次代創造館ブログより)

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