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アンドロイド転生259

深夜 カノミドウ邸

ルークがカノミドウ家の執事アンドロイドを捕らえた。背後から羽交締めにして耳元で囁いた。
「サーバールームの認証キーを教えろ」
「出来ません」

ルークは微かに笑った。
「機能停止になるぞ」
「構いません」
「そうか」

ルークは執事の頸に無線ケーブルを差して同期した。内部を探って認証キーを手に入れる。執事は全く反撃する事はなかった。そんな技術をインストールしていないのだ。

執事の記憶を消すと強制終了した。彼は静かに崩れ落ちた。機能停止にするつもりはない。1時間後に再起動するようにセットした。ルークはトワに向かって頷くとサーバールームを目指した。

2人はサーバールームにやって来た。認証キーでアクセスすると扉がスライドした。室内に侵入する。トワはメインコンピュータと接続する。イヴに通信した。後は楽勝だ。

『イヴ。どうだ?』
『精査しました。邸内は私の自由です』
トワはニヤリと笑った。
『タケル、扉が開くぞ』

タケルの目の前の書斎の扉がスライドした。侵入する。室内はシンプルで機能的だった。壁はステンレスでどこも区切りがないように見える。デスクも引き出しがない。ダイヤモンドはどこだ?

『タケル、壁を開けます』
イヴの声がタケルの内側に響く。その途端に壁にいくつもの筋が生まれ、内側から明かりが漏れた。タケルが壁に手を当てると前方にゆっくりとスライドした。

タケルは目を丸くする。なんと!多くの銃が並べられていた。事前情報はなかったがどうも悪行は、物騒な事もしているようだ。
『トワ。銃だらけだ』

タケルと共有する事でトワの目にも反映される。
『ダイヤよりもこっちの方がヤバそうじゃん?でもそれは強奪しないだろ?』
『そうだな。目的はダイヤだ』

タケルは目を走らせた。ビンテージの高級時計コレクションがある。その下の段のガラスケースの中に眩いばかりのダイヤモンドが並んでいた。かなりの大きさだ。どれほどの価値があるのだろう。

『イヴ、ダイヤを見つけた。開けてくれ』
直ぐにガラスケースの蓋のロックが外れた。タケルは20点を全て奪った。壁から離れると音もなく筋が消えて元の状態に戻った。

『トワ。クリアした』
『ボディガードがいねぇと楽勝だな』 
『ケイ。アオイはクリアしたか?』
『ダイヤは?』
『手に入れた』
『よし。こっちは…』

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