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そういうものに私はなりたい

このフレーズを聞いて
直ぐにピンと来る人は
宮沢賢治ファンだろう。

私には、仕事で心掛けていることがある
それは「人のミスを挙げ連ねない」
「人前で仲間に恥をかかせない」
ということ。
至極当たり前のことを偉そうに言って
お恥ずかしい…

だが、これは社風なのだろうか
私が今在籍している会社は
まぁ、平気でお客様の前で
人のミスを指摘したり
「セモさんがここを間違えてるから
私も間違えてしまって」とか
「私はこの日早番だったから
(遅番のセモさんが間違えたんじゃない?)」と言ったような
私のこれまでの人生、絶対仲間同士で
言い合うことがなかった会話というか
責任逃れをし合う環境なのだ。

私の美学では、絶対に考えられない
とてつもなくみっともないことだが
本人たちは慣れに慣れているようで
当たり前のように毎回繰り広げられる。

私はこれを「名指し吊し上げ」と
心の中呼んでいる。

もちろん、大きな組織に入ると
こういう吊し上げるのが好きな人は
必ず数人はいるのは経験がある。

私の感覚だと、10人に1人とか
少数派な印象で、その人のその
意地の悪さは周りも気にして
「わざわざ言う必要ないのにねぇ」
と陰口を叩かれる存在なのだけれど
この会社では5人に2人が
そういう性格なので
確率が40%にもなってしまっている、泣

2年経った今でも居心地が悪いのは
ほぼこれが原因だと思っている。

新しい環境への「違和感」というのは
転職などすると、誰しもが感じることで
それが良いことの場合もあるし
悪いことの場合もあり
良いことは慣れるし
悪いことは染まりたくない!と
強い気持ちを持たない限り…
追随してしまう。
「悪貨は良貨を駆逐する」もののようだ。

私は絶対この社風に染まりたくない!
そう強い信念のもとに
なるべくミスもフォローに回ろうと
考えて働いているつもりだけど…
毎日毎日、どうでもいいミスを
言われ続けると
いつか仕返しをしてやるぞと
醜い気持ちが頭をもたげる。

昨日は全く予期しなかった場所に
絶妙な吊し上げのボールが転がって来て
思わず足を出したところ
スーパーゴール🥅が決まってしまった!

正にスカッとジャパン!と言えるような
思いっきり仕返しになるような
言い返しが出来た!やったね!
え、やった!のか?笑

ことの顛末を簡単に話すと
私がメールの返信の際に誤って
時々、ある転送元の会社に
返信してしまうことがあり
(詳細は説明してもつまらないので
割愛するのだが)そのことをよーく
社長が笑いながら指摘して来るのだ。
「名指し吊し上げ」である。

一日中メールをチェックして
相当数のお客様に返信している
私にとっては、誰にも迷惑にならず
個人情報が漏れる訳でもないような
返信ミスなんぞ、送り直せば済むから
気にもしてないのだけれど
それについて鬼の首を取ったかのように
指摘して来るのが、我が社の 
社風なのである…トホホ。

でもまぁ、気になるのだから
仕方ないし、私がミスした事実は
事実なので「再送しましたー」と
謝る訳でもなく
悪びれる訳でもなく報告するのだけれど
今日はミスってもないのに
「あのミス、セモさん多いよね」
と、笑いながら蒸し返して来た。

私はほくそ笑む。
なぜなら彼は今日
私のその転送元への誤返信なんぞ
比にならないような
凡ミス兼、お客様へ大変失礼な
宛名コピペで「様」付けない
ミスしていたからだーーー

「お言葉を返すようですが」
と、生まれて初めてこの枕詞を使い
「様」が「宛」になっている件を
お伝えしてみたーー

「え?うそ」と言ったきり
顔面蒼白でグーの音も…出ない。

そう、人のミスを指摘することは
完璧ではない人間同士
「天井に向かって唾を吐く」
行為になりかねないということ。

「人のふり見て我がふり直せ」
自分はこんなミスしないからの嘲笑が
もっと自分をドツボにはめることもある
そんな教訓である。

いやはや、私もすっかり2年で
この社風に染まってしまい
とうとう、正真正銘の
「名指し吊し上げ」を
笑いながらしてしまったではないか!

いえいえ、これは日頃のご愛顧に対する
お返し、御礼でございます…笑!

人のミスに気付いても
いちいち指摘して笑ったりせず
そっと見逃すか、直してあげられる
「器」を兼ね備えていきたいもの。

決して人のミスを吊し上げ
笑ったりしない人に、私はなりたい!

てか、そういう人が
この世の中の大多数…
ウチの会社が、異常なんだけどね。

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