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完璧主義を味方にしたい。

ギフテッドは完璧主義だと言われています。

完璧主義は否定的にとらえられることが多いですが、これを肯定的にとらえることで、完璧主義本来の持つ良さを活用し、健全な方向に導いていきましょう!とコロラド州にある Gifted Development Center の Dr. Linda Silverman(心理学者)が唱えられていて、私は親として「子どもの完璧主義をどうにかしなきゃ!」という呪縛から少し解放され、少しだけほっとしました。(笑)

原文は Perfectionism - Understanding Our Gifted というジャーナルだと思われますが、私は大学院で履修したコースの テキスト Understanding the Social and Emotional Lives of Gifted Students から Dr. Silverman の論文の抜粋された一部を読みました。

テキストによると、Dr. Silverman は、完璧主義を、ギフテッドがより高い目標に向かって突き進む原動力と考えていて、だからこそこの完璧主義の性質を、直すべく問題ではなく、ポジティブな方向へと導くべきエネルギーだと提示されています。

“ ‘問題は、完璧主義そのものにあるのではなく、我々の完璧主義に対する見方、姿勢にあるのではないでしょうか。(中略)完璧主義に見られるそれぞれの特徴とは『良いモノ』でも『悪いモノ』でもなくて、単純に『そういうモノ』なのです。(中略)ギフテッドがギフテッドであることの一部なのです。完璧主義に操られるのではなく、完璧主義を自身の味方につけたとき、あなた(ギフテッド)は世界を変えられるかもしれません。’ “(Hébert, p. 11)

“シルバーマン(1989)によると、教育者は、完璧主義を正すべき欠点だと植えつけるかわりに、完璧主義の真価を子ども達自身が認められるよう導いていく必要があるそうです。完璧主義にも有意義な意味があると理解させるのです。素晴らしい功績も完璧主義の賜物です。すべてに完璧主義を貫くのではなく、自分にとって譲れない大切なアクティビティに対してのみ完璧主義的になるようギフテッドの子達を導いていくのが良いでしょう。自分自身は目標は高く持つべきですが、その完璧主義的性質を他者に向けてはいけません。自分自身の成功にフォーカスして、失敗してもへこたれず、理想を捨てず、目標を達成する能力が自分にはあるのだと信じることがギフテッドの子達には必要です。“(Hébert, p. 61)

なるほど…

子どもを導くときはもちろん、私自身も完璧主義な部分があるので、自分にとって譲れないこと以外は60〜80%を目指せばいいのかな?と思いました。

Reference
Hébert, T. P. (2010). Understanding the Social and Emotional Lives of Gifted Students. Waco, TX: Prufrock Press. ISBN-13: 978-1-59363-502-2

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