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毎日読書#223 『ドッグファイトの科学」(赤塚聡)

たまに夫婦間でまとまった金額を送金したりすることがあると、かならず振込人の名前欄に「トムクルーズ」と入れるようにしている。

何故かと聞かれると困るのだけど、昔からそうしているので、妻も「そういえばトムから入金があった」とさらっと報告をしてくれる。

通帳にはカタカナで「トムクルーズ」と記載されるそうだ。うらやましい。うらやましいから「アンハサウェイ」でお願いするのだけど、その願いは聞き入れられたことが無い。

私も「アンから入金があった」と言いたい。捨てられたあとみたいな気分になりそうだけど。

以上の話からお分かりの通り、私はトム・クルーズをリスペクトしている。世界一の役者は誰だと聞かれたら、トム・クルーズと高橋秀樹と答えるようにしている。高橋英樹は、同じヒデキ仲間だから。

そんなトム様といえば「トップガン」で、公開されたとき、あまりのカッコよさにしびれた少年時代の私は、母親にMA-1を買ってもらい、それを着て自転車を乗り回していた。もちろん、トップガンのテーマ曲を口ずさみながらだ。実は、トム・クルーズはMA-1を着ていなかったのだけど、米軍っぽい恰好ならなんでもよかったので大満足していた。だが、祖父は「アメリカの格好なんて嫌だね」と言っていたのでその時は申訳ない気持ちになった。

ただ、祖父が亡くなった後に聞いたのだけど、祖父は戦争に招集はされたものの、戦地に向かう途中の船中で終戦を迎え、そのまま無傷で引き返してきた人で、札幌に戻ったあと花屋を始め成功し、トラックを店の若者に運転させ、自分はハーレーで市場に買い付けにいっていたという。母からその話を聞いたときは、なんやねんと思ったよ。

さて、話が脇にそれたが、そんな我らがトム・クルーズがトップガンの新作で帰ってくる。

違う、そうじゃない。

今日読んだ本は、トム・クルーズも操っていたジェット戦闘機の戦闘、つまりドッグファイトについて解説している本だ。

ジェット戦闘機同士の戦いをドッグファイトと呼ぶのは、相手の尻をおいまわす戦い方が犬の喧嘩に似ているから。初代のトップガンを見たらよくわかるよ。

そんなドッグファイトで用いられる戦闘機について、機動の基本から戦闘機動、兵器、戦略などを事細かに解説したのが本書だ。

現代の戦闘機について、どのような挙動が可能なのか。どのように戦うのか、相手を攻撃する為のチャンスはどのように作るのか、そうったいことが理解できるので、トップガンをより深く楽しむことが出来るようになる。

トップガンどころか、ありとあらゆる戦闘機が出てくる映画やドラマを、楽しむことができる。

戦闘機の挙動についてある程度の知識が得られるので、ヒーローものの映画などで、わき役的に登場する戦闘機にもリスペクが出来るようになった。

戦闘機マニアでもないのに、何故このような本を読むのかと聞かれたら困ってしまうのだが、ドッグファイトについて知るということは、映画等のコンテンツをより深く楽しむ事にもつながる。せっかく今年、トップガンの新作が出るし、そのうえまたその映画でもドッグファイトをしているようなので、それを完全に楽しむ為に読むのも悪くない。

なにせ、人間が操縦する戦闘機は、もうそろそろ無くなるだろうといわれている位なので、今回の映画で本格的なドッグファイトは見納めかもしれないしね。

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