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毎日読書#202 『dancyu (ダンチュウ) 2020年3月号「日本酒2020」』

dancyuの三月号は日本酒ってことで、今年も日本酒特集です。

低精白の特集があって、これはよろこばしい。

特集でも紹介されているけど、私が愛してやまない島根県の王祿に、山田錦80磨きの酒があって、これが美味しいので、もっと色々な蔵が低精白に手を出せばよいのになと常日頃から思っていた。

記事自体はさらっとしちゃってるのだけど、ともかくdancyuで取り上げられれば、その流れで他の蔵も注目すると思うので、沢山面白いお酒が出てきたらいいな。

低精白だと、滋賀県の長寿金亀という酒が精米歩合100%という玄米で醸した酒を造っていて、面白い味わいだった。

蔵のWEBサイトをみたら、もう作っていないようだけど、磨き90や80はあったので、見かけたら試してみてくださいな。

低精白までは行かなくても、やはり50か60磨き位までが日本酒としては「らしさ」が出るのかなと思う。磨くほど、雑味を出すと言われるタンパク質や脂質が除かれていくけど、その取り除く部分に米の個性があるだろうし、その雑味をどうやって使うかに、酒蔵の考えや個性、それに技術が出て面白いのではないかしら。

35まで磨いて芯白の割合を増やした酒は、綺麗で雑味の無い酒ではあるのだけど、どうしても流行の味を追いかける酒になるので、使う酒米や酵母に偏りがでるし、目指す酒質が似通ってきて面白みにかけてしまう。上手い下手は如実に出るから、鑑評会用の酒とかではそれでも良いと思うけど。

地元酒や低精白の酒は、米の雑味なども旨味と一緒くたに味の大事な成分として扱われていて、そのバランスのとりかたが蔵の腕の見せ所となるので、好みの料理とバッチリ合う酒が見つかると、この上なく楽しい体験になる。味がしっかりしていると、スパイスにも負けないし、すべての料理に、なにかしらあう酒があるはず。

低アル原酒の特集も面白い。日本酒はアルコール度数が高いので、もうすこし低い物が増えても良いのにとは思う。

昔、やっぱり伊勢丹の酒屋だったのだけど、伊勢丹とどこかの酒蔵が共同で作っていたアルコール度数12度の酒がかつてあったと思い出す。あれは残念ながらイマイチだった。ただ加水しただけの酒に、おしゃれなラベルと瓶をあてがい「ほら女性はこういうのが好きでしょ?」という売り方をしていて、店員も「女性におすすめですよ」なんて言っていて、案の定すぐに無くなってしまった。

今回のdancyuでも「ほわっと甘目で女子っぽい」というマヌケなコメントが、まだ絶滅していないので、そういったコメントで楽をしがちな方は、ハイネケンのCMでもみて猛省してほしい。

低アルは、しっかりした酒なら自分で加水してもそんなにペラペラにならないので、試してみる事をおすすめしたい。私も、加水して燗を付けるのが好きでよくやっている。


そんなわけで、褒めてるのかどうなのか、よくわからない紹介になってしまったが、日本酒が好きなのであれこれ言いたくなるし、これ以上書くとさらに口が悪くなりそうなので、この辺で!

今年はこういう酒が注目されいてるのね、という事で日本酒好きの方は、目を通してみましょう。

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