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相生あおはの放浪旅行記 (part2/7)

この記事はオモゐデ漁船アドベントカレンダー2020 16日目の記事です。

内容は6泊7日の旅の2日目(2020/3/14) : 金沢→大阪です。

1. 行程2日目開始 金沢出発から京都到着まで

    おはようございます。時刻は5時。とりあえず意味もなくテレビを付けたら常磐線全線復旧のニュースをやってました(下図)。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた常磐線の話題は私の住む仙台では特に注目されていたのもあり、この私もこのニュースを異国の地で眺めながら感慨に耽っていました。

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    さて本日の旅程です。非常にシンプルで大阪に向かうだけです。特急一本で着くんですが、京都で寄りたい場所が3か所あるので途中下車をします。

    まず金沢駅に向かいます。宿の場所は駅から離れているため早めに出発する必要がありました。タクシーで向かうこと10分、金沢駅のシンボルである鼓門が見えてきました(下図)。3月中旬というのもあるかもしれませんがこの時間でも人っ子一人見当たらないのは初めてだった気がします。

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    ホームの構造も数回の訪問で把握できている上に発車まで20分程度あり余裕だったので、駅ビルで見たかったところに行きました。それがここ(下図)。謎に段差で下がる空間。周辺図をここに置く…?前来た時でもここで立ち止まって周辺図を見ている人はいませんでした。この意味ありげな空間、多分リスポーン地点なんじゃないかな。そういえば前回撮った時なんとここの写真だけが破損してたのが怖い。なんかあるんじゃないか…

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    さて改札に向かいます。自由席ですけど確実に座れるでしょう(座れました)。案内表示器はWindows7でした(下図)。金沢駅は2020年1月で時が止まっているようです。そんなタイムマシンを横目にホームへと向かいます。

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    いつものアングルで撮影。旅してるぞ感が出て気に入ってます(下図)。これから乗る特急は大阪と金沢を結んでますが、北陸新幹線が敦賀まで伸びたら多分この特急は大阪発敦賀行きになるでしょう。新快速で十分じゃん…

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    特急に乗りその問題の敦賀で車窓を眺めると、北陸新幹線の躯体基礎がもうほぼほぼ完成という感じでした(下図)。この新幹線が新大阪まで開業すると、東京駅で東海道新幹線と合わせて二種類の新大阪行きを見ることができることになります。楽しみですね~

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    列車は敦賀を過ぎると琵琶湖の西岸を走ります。遠くに薄っすらと琵琶湖に浮かぶ島が見えますね(下図)。これは竹生島で、日本三大弁財天の一つの本尊祀られている厳金山宝厳寺等が鎮座しています。この島は琵琶湖に浮かぶ4島の中で2番目の大きさで、長浜等から渡船でアクセスできるそうです。

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    零れ話を少し。琵琶湖は"近畿の水がめ"と呼ばれていることは有名ですが、関西では滋賀県民が冗談で「滋賀を馬鹿にしたら琵琶湖の水せき止めたるで」と脅す光景があるらしいです。ただ琵琶湖は法律上では川扱いされており、一級河川琵琶湖という立派な名前があります。本当にせき止めたら沿岸の自治体は水没するでしょう。滋賀県民に脅された時はこう返すといいかもしれません(?)

2. 京都到着から京都市内観光 神社に猫に音ゲー称号

    大阪行きの特急から途中下車、京都市内観光へ(下図)。行く場所は3か所。貴船神社と"たまゆらん"さん、そして界隈で有名な"辻商店"さんです。まずは経路的に最も遠い貴船神社へと向かいます。

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    貴船神社へのアクセスは何通りかあり、高三の時に某大学のオープンキャンパスで京阪を使った経験が強いせいか、私はいつも奈良線で東福寺に行き京阪に乗り換え、終点の出町柳から叡電ルートで行ってました。が地味に交通費が高く乗り換え回数も多く「アホルートでは…?」となった結果バスと叡電だけを乗り継ぐことに。この叡電は風光明媚な車窓で有名です。なんでも、夜の紅葉を見るためだけの観光列車が走るとかなんとか。はえぇ。この時期は紅葉でも桜もシーズンオフでしたが、慎ましやかに花開く紅梅と白梅の対比は得も言われぬ和の気品を感じました(下図)。

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    貴船口駅で下車。あれ前来た時こんなに駅舎きれいだっけ(下図)。「こんなに立派になっちゃって~」と久しぶりに会う親戚みたいな気分です。どことなく漂う"東急の駅"感、すっごい謎。

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    貴船口駅を降り、バスに乗ること5分、さらに山間の街道を登ること数分で、1つめの目的地の貴船神社に到着です(下図)。それにしても本当に人が少ない。noteやTwitter、サウンドクラウドのヘッダー画像は、これより奥の階段で撮ったものです。山間に佇むこの神社の質実剛健な雰囲気を伝えるのは私の語彙じゃ無理なので、是非足を運んでその目で確かめてみてください。

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    お参りを終えて街道を下ります。雨上がりなのもあってか普段より活発に流れる川、沿道には苔むした竪樋や昔ながらの商店が軒を連ねており、その日常離れした風景は日々の喧騒を忘れさせてくれました(下図)。

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    また、お参りするのはこれで5回目くらいで、前から気になっていたお店、"でんべ"さんで数量限定の釜めしを頂きました(下図)。火にかけられたお釜の蓋を開けると出汁と具材の香ばしい香りが広がり、鍋のそこにはカリカリとしつつも苦みは一切ない美味しいオコゲが。小学生の時に林間学校で作った飯盒炊飯の記憶がふと蘇りました。参拝の帰りに頂く料理にピッタリな体験でした。

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    さて現在いる場所は京都市内と言っても山の中。これから市街地へ向かいます。下山する時にふと眺めた光景がこちら(下図)。

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    電線を地下埋設化して欲しい気持ちしかありませんが、山紫水明という言葉はこの光景のためにあるのでしょう。右の山肌に伐採された木々の存在が気になりますが、私が初めて訪れたのは2018年7月の豪雨災害後。なので私はこの光景しか知りません。もしかすると当時の災害処理の一環なのかもしれません。その前はどうだったんでしょう。にしてもまぁ、このまるで山の仙人がどこかから顔を覗かせて来そうな雰囲気。日本文化の一つでもある山岳信仰の存在を考えればこの地に神社が建立されたのも納得させられるような光景でした。

    ここから叡電に乗り換え、途中の修学院で京都バスに乗り換え、銀閣寺最寄りの銀閣寺道バス停で下車。目の前には銀閣寺を案内する看板がありますが、今回は向かいません。どこへ向かうかというと、本日2つ目の目的地である"たまゆらん"さんです(下図)。

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    どのような店なのかは下の5枚の写真から読み取ってください。

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    はい。天国とはまさにこのことを言うのでしょう。料理の方も地元の野菜を使った素材にこだわった優しい味が特徴で大変美味でした。本当に天国ですありがとうございました。会計を終えると、帰り際に私のリュックにネコチャンが擦り寄ってきてくれたのですが、アルビノネコチャンでした(下図)。白い毛並みが綺麗。いいことありそう。少し話はそれますが、アルビノネコチャンはたいてい左目の色素が欠損している印象があります。右目の色素欠損ネコチャンはあまり見かけない気がします。遺伝的なアレでこうなる確率が多いんかな。

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    さて、3つ目の目的地へ向かうべく京都駅に戻ってきました。京都駅付近だけに限っても"ローソク"や夜になるとクラシック音楽に合わせてライトアップされる謎い噴水や銭湯など見どころがあるのですが、長くなるので紹介は省きます。私が今いるのは北口ですが、南口(八条西口?)に抜ける道がなかなか分からずに難儀。道に迷いながらもなんとか3つ目の目的地、"辻商店"さんに到着です(下図1)。京都に行ってきました(下図2)。

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3. 京都出発から大阪到着 難読地名に思いを巡らす

    京都で用事を済ませたので、本日の宿の大阪へ移動します。京都から大阪は新快速一択でしょう。途中で高槻と新大阪しか停まらない。乗換案内で調べても新幹線経路が出てこないのがすごいと思う。首都圏にも欲しいなぁと思いながらこの新快速の誕生背景を調べてみたところ、並行する私鉄との差別化があるそうです。納得。首都圏の都市間輸送はJRほぼ一択ですからね。ちなみに新快速デビュー当初、新大阪すらすっ飛ばして京都-大阪間はノンストップだったそうですよ。エグいて。

    同じ日本といえど関西と関東で鉄道事情も違うんだなぁと思いながら爆速で駅をすっ飛ばす爽快感に浸ること約30分、あっという間に大阪駅に到着。何年か前に改装したらしく、駅構内の天井がアホみたいに高く開放感がぶっ飛んでることで有名です。高さを実感できるよう縦長の写真を敢えてそのまま貼ろうと思います(下図1)。上から眺める光景も、まるで鉄道模型のような感じで面白いです(下図2)。

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    駅ビルもすごかった。この広大な空間に浮かぶあのエスカレータは支え無しでなんで落っこちてこないの(下図)…???

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    そんなことを思いながら、宿に着く前にゲーセンへ。ただ地図見てもGoogleMap開いても分からなかったので交番で場所を尋ねることに。しかし交番の扉を開いた私の顔を見るや否やお巡りさんの表情は神妙になり、とても心配そうに尋ねてきました。「このゲームセンターの場所が分からないんですが、」と言葉を放った瞬間、氏の顔は急激に綻びとてもにこやかに案内してくださいました。そんなにパニクった顔してたっけなぁ…?それとも大阪の街が修羅…?

    お巡りさんの助けもあり、そんなこんなで称号獲得。大阪に行ってきました(下図)。あ、7都道府県称号も手に入ったようです。ちなみに探していたゲーセンは先の交番のはす向かいにありました。看板の洪水で溺れてたんだ許して。

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    本日の宿は大阪と言っても十三です。出た読めない地名。"じゅうそう"と読むそうです。由来は橋が13番目だったとか、n条シリーズの13番目だからとか諸説あるらしく。圧倒的"なぜその読みになったし"感。

    ここで少し話は逸れて難読地名に関して。これは私の感覚ですが、人目に触れる機会が多い地名のうち難読地名である率は、関東より関西の方が多い気がします。放出(ひらかた)みたいな。少し考えたところ、今では巨大都市となった東京もとい江戸は徳川家康が手を加える前は沼地で所謂へき地でしたし、その反面では大阪もとい大坂は京都という太古からの日本の中心都市の近くにあったわけです。こういった難読地名も、昔は読みやすかった地名だったものの、長い年月を経るうちに訛ったり言い間違えから変化して、読みか漢字のどちらかが原型を留めなくなった結果生まれたのかな、とか思いました。

    じゃあ関東はそんなこと無いのかというと違い、例えば関東の地名でこれの一例を挙げると実はかの有名な秋葉原があります。漢字こそは昔から変わりませんが、読みは"あきばはら"でした。この地名の由来は秋葉(あきば)神社にあります。では今の"あきはばら"に変わった経緯ですが、一説によると駅員さんの言い間違えがあるとのことです。秋葉原に鉄道が通ったのもここわずか150年以内の出来事ですし、150年間ですら地名の読みは変わるわけです。かたや近畿は元号が始まる645年以前から人々が定住しているわけです。そりゃあ地名も難読化していくだろ~って個人的に考えたりしました。

    閑話休題。十三へは阪急で向かいます(下図)。最近、梅田が大阪梅田に名称変更したアレの路線です。ここに9本の線路が一同に並ぶ光景は何度見ても圧巻です。パノラマ撮ろうとしてもイマイチ。自分の目が一番ですな。話によると網膜には視細胞が1億程度あり盲点には補正が効いたりとバケモンスペックですし、どんな高級カメラでも多分人間の目には勝らないんじゃないかな知らんけど。

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    そういえば阪急うんちくをば。十三は全列車が停まりますが、中津には京都線は普通列車すら停まらないことは地元の方ならご存じかと思います。これ、阪急京都線はその昔は十三起点の別路線で、戦中のすったもんだで阪急が買収した時に梅田まで線路を伸ばしたんだけど需要少なかったから中津にホームを作らなかった結果なんだそう。阪急神戸線とかのホームの病的までな狭隘さや御堂筋線の中津行きが毛嫌いされる理由を考えたら「それはそう」ってなりますよね、たぶん

    宿には早めに18時半には到着。のんびりしながら翌日の険しい行程に備えて眠りに就きました。

3日目

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