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ギャグ/4コマ漫画千冊 200〜211冊目 『アホガール』 全12巻 感想


『アホガール』(講談社)ヒロユキ

2012年から2018年まで、『週刊少年マガジン』『別冊少年マガジン』にて連載された4コマ・ギャグ漫画である。途中から形式は、4コマではなく一話完結になる。4コマ一本に題名が付いているが、前後の4コマと話がつながっているので、4コマ漫画を読んでいるというよりかは、ストーリー形式の漫画を読んでいる気になる。こうすることでコマ割りに悩まなくて済むのだろうか。よくある4コマの形式である。4コマ漫画で面白いのないかなとネット検索していたら、『アホガール』がおすすめされていたので読んでみた。

ハイテンションアホガールであるよしこと、いつも彼女に"やれやれ"とさせられている、幼馴染のシニカルなあっくんが躍動する、アホがむき出しになったドタバタ学園コメディとなっている。よしこは底抜けのアホなんだけども、この漫画を読んでいると、読者もアホになる。著しく知能指数が下がっていくのを実感できる。そうしないと、この漫画を読み進められないだろう。シラフではついていけないので、アホになってみる。そうすると、この漫画を楽しめるようになってくるのではないだろうか。現代のアルコールと言えなくもない。酩酊して判断力を鈍らせることによって、気持ち良くなる。同じように、アホになって判断力を低下させることによって、楽しくなる。現代の若者は酒を飲まなくなったと言われるが、こういう漫画を読んで日々の辛苦を一瞬でも頭から締め出そうとして、酔うんではないか。アホガールを読んでアホになりたガールってこと。なんてアホな批評をしてしまいました。私は今、自分に酔っているんでしょうか。

女キャラは多種多様というか、ひと通り出揃っていて、ど天然アホのよしこ、それから他に、地味キャラ、巨乳優等生、妹キャラ、百合要素のある女子、ギャルなどが登場する。それに対して男キャラは、シニカルな幼馴染のあっくん、不良キャラが出てくる。あっくんは女性にデレデレしないで、冷めていてサバサバしている。女性キャラの色仕掛けには一切屈しないし、性に対して興味もないような素振りをするキャラ設定になっているので、安心して女性キャラの恥ずかしい姿やキュンとする振る舞いを読めるようになっている。読者以外の男性目線を意識しないからね。女キャラが女キャラの巨乳を揉んだり、貧乳をいじったり、下着姿で暴れ回ったりと、女性から放たれる軽めの下ネタが多いです。この漫画を読んでる最中ふと我に返り、おれは今何を読んでいるんだろうかと自問してしまうことがあったが、それは酔いが足りていないからだろう。もっとアホになって、つまり酔っ払って読むべし。それでよしこちゃん。

あなたはこの漫画を読むなかで、どんだけバナナ食うんだよ、と百回は言うことになるでしょう。でも、よしこはバナナが大好物なんです。「うんめえー!バナナ!!!うんめえー!」って常に叫び、「ひゃあー!」と腰振りダンスを毎度踊っております。いえい!楽しい!!!いえーい!ひゅー!

とまあ、ここまで『アホガール』についてお話してきましたが、バカボーイとなってしまいましたので、ここらへんでおしまいといたします。アホをありがたることもあるんだなと、この漫画を読んで学びました。それでは、千冊目指して頑張っていきます。

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