記憶巡りの旅5

やはり、昨日書いた記録はいまいち覚えていなかった。読み返すとこそばがゆい気持ちになる。なぜそんな夜中に書いたラブレターのようなものをネットで公開しているのか。こんなものは自分のノートやパソコンにしまっておけばいいものなのに。ただ、記憶を記録したいだけなのに、ちょっとは人に見てもらいたい疾しい気持ちがあるのが気持ち悪い。と冷静になる。
さて、そんなことは置いといて、記憶の始まりは保育園から。
最初に記憶していることは自分ごとでなく、同級生が初めて眼鏡をかけて来た時。
踊り場を折り返して2段階で登るタイプの階段で、その階段の両端に沢山の園児がいて、その同級生が真ん中を恥ずかしがりながら、1人で、少し泣きながら登ってきた光景が焼き付いている。
彼はコウタロウという名前で保育園以外でも家を行き来する唯一の友達だった。今でも関係のある親友の1人だ。他の友達よりも少し深い関係にあったように思っていた。
そいつがメガネをかけてきて、みんなに笑われた。子供には悪気がない、異物をいじるのは常である。その残酷性を初めて感じた瞬間があの階段だった。
コウタロウには今でこそイジリながらこの話をできるが、ある時酒の席で「あの時は辛かった」と。赤面症を持っているが、あのトラウマがそうしせたのではと思う。

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