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【マッチレビュー】23-24プレミアリーグ第31節 チェルシーvsマンチェスターユナイテッド

<システム>

 チェルシーは4-2-3-1のフォーメーション。キーパーはペトロヴィッチ、ディフェンスはククレジャ、バディアシル、ディサシ、グストの4枚。エンソとカイセドのダブルボランチで中盤3枚にムドリク、ギャラガー、パーマー。ワントップにジャクソンというメンバーで試合に臨んだ。一方、マンチェスターユナイテッドも4-2-3-1のフォーメーションで、キーパーはオナナ、ディフェンスはワンビサカ、マグワイア、ヴァラン、ダロトの4枚。2ボランチにメイヌーとカゼミロ、中盤3枚にガルナチョ、ブルーノ、アントニーを並べ、ワントップにホイルンドという布陣となった。

<前半の展望>

 ユナイテッドの守備の形としては、チェルシーのビルドアップ時に前からマークにつき、パスコースを遮断し、ボールを奪うという形をとっていた。そのため、チェルシーのボランチ2枚にもマークを付く形を取っており、そこにはトップ下のブルーノとボランチのメイヌーの2枚がマークにつく形を取っていた。前からマークを付く形に対して、ユナイテッドのバックラインもしっかりとマークを付くことを徹底していた。
この対策に対して、チェルシーはビルドアップ時のエンソの位置を外にすることでメイヌーを真ん中の位置から外に引っ張り出し、中盤に広大なスペースを与えるとともに、サイドバックを高い位置に取らせ、ユナイテッドのサイドバックやサイドハーフを釣り出し、パーマーやギャラガーなどがフリーでエンソが作り出した中盤のスペースを使う方法をとり、ユナイテッドの守備を崩す形となり、2得点をとることに成功した。
 一方ユナイテッドとしてはビルドアップ時にサイドバックが高い位置を取り、サイドハーフと同列もしくは、高い位置を取ることでパスコースを増やすことをしていたが、チェルシーの守備としてはゾーンでの守備であったため、そこまで効果としては得られない形となったが、攻撃に厚みを持たせるという意味では効果があった。1得点目ではチェルシーのミスからであったが、2得点目ではダロトがあの位置でボールを受け、クロスを上げたことで得点に繋がる形となった。
このように前半は2-2で折り返す形となった。

<後半の展望>

 後半に入ってからは、チェルシーは前半同様メイヌーを引っ張り出した後ろのスペースを狙う形をとっていた。また、エンソ、カイセド、パーマー、ギャラガー、ムドリクが中盤で入れ替わる動きを見せることでマークを外し、ゲームを組み立てる形をとっていた。しかし、なかなか崩し切ることができず、ユナイテッドに逆転弾を許す形となってしまう。
 逆転した形となったユナイテッドはほぼマンツーマンの形からブロックを敷く形に変更し、チェルシーの狙いであった中盤を吊り出すことが出来なくなり、攻撃の糸口を掴めずにいた。
そこに対して、チェルシーはドリブラーのマドゥエケを投入。そのマドゥエケが個人技で崩し、PKを獲得し、同点に追いつく形に。その勢いのまま、逆転に成功し、結果としては4-3のチェルシーの勝利となった。

〈まとめ〉

 チェルシーはプラン通りに進んでいる形であったが、ブロックを敷かれてしまったり、真ん中のスペースを固められてしまうと攻撃が組み立てることができなくなってしまうと再度感じさせられる試合であった。
 また、ユナイテッドに関しても、守備への意識や攻撃のプランは統一されているものの、遂行しきれていない感じがした。
 それぞれ課題が残る試合となった試合に感じたのでシーズンも終盤だがこれからどうなるのかがとても楽しみである。

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