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専業主婦の家庭は、2億円を放棄したようなもの

先日、専業主婦の方と話をする機会があり、コロナの影響で収入が下がり生活に影響が出て困っているという話題になったんです。ご主人の業種がコロナの影響を受けやすい業種だったため、家計に直撃していました。

奥様が働けば収入は上がるので、『子供を預けて働いたら?』と尋ねると社会復帰に不安があるらしく、自分が働くことは考えていないとのこと。そういう考えの人は、ひたすら我慢するしかないですよね。でも、奥様も働いた方が、家族全体が豊かになるんだよってことを理解してほしいなと思って、今回は書きます。

まず、生活を豊かにするために必ず知っておかなければならないことがあります。それは、以下の2つです。

・自分の人生に必要な金額を知ること。
・その金額を獲得するために今から何をすべきか考えること。

人間の人生でお金がかかるものは、3つあると言います。
その3つとは、『』『』『子供』です。

その中で『子供』にかかるお金だけは、お金が必要となるタイミングが流動的です。子供が学業を高校までするのか、大学までするのか、それとも、大学院までするのかによって必要な学費は変わってきます。また、子供がどの学校に進学するかによっても、学費は変わってきます。

子供が入試をする年齢になった時に初めて、『進学させたいけど、お金がない!』ってことにならないように、子供にかかるお金を踏まえた家計のシミュレーション』は絶対にしておくべきなんです。

家計のシミュレーションとは

家計のシミュレーションとは、子供の進学や家の購入など家族の大きなイベントを踏まえた今後数十年の家計を試算することです。

将来の家計が、数字やグラフになってあらわれるので、お金に関して現実を見つめなおす良いきっかけになります。家計のシミュレーションをすれば、『お金が必要なタイミング』と『月々に必要な世帯収入額』がわかります。

親は、『お金が必要なタイミング』までに、なんとしても世帯収入をその額まで引き上げる必要があるということになります。それができない場合は、将来、子供の努力で偏差値が高い超難関校に合格したとしても、進学を諦めないといけなくなるかもしれません。

将来の家計をシミュレーションしてみましょう

リクルートの家計シミュレーションで試算できます。このサイトは、非常にわかりやすく、オススメです。

○iction!みらい家計シミュレーション
 https://miraisim.iction.jp/

○上記のサイトのオススメ ポイント
 ・結果がネット上に保存されるので、URLがあればいつでも見れる。
 ・各入力項目が、単純でわかりやすい。
 ・子供1人1人の進学先まで設計できる。
 ・おおざっぱな試算、細かな試算の両方に対応している。

5人家族のシミュレーション結果(参考)

5人家族でシミュレーションしました。グラフは、シミュレーション結果です。いつ、どのくらいのお金が必要になるのかを知ることができます。

<家族構成>
 5人家族。
  私  :会社員(39歳)
  妻  :パート(38歳)
  子供1:小学校(8歳)
  子供2:小学校(6歳)
  子供3:保育園(3歳)
  
<収入(手取り)>
 世帯収入は、600万円(夫:470万円、妻:130万円)
  
<そのほか前提条件>
 ・子供の教育方針
   1人目:高校から私立、大学は私立
   2人目:中学から私立、大学は私立
   3人目:高校から私立、大学は私立
 ・住宅ローン:月々9万円
 ・車:10年ごとに買い替え。

シミュレーション結果

収支と貯蓄の推移-1024x886

このシミュレーション結果のグラフを見れば、以下のようなことがわかります。

・現状の世帯収入の場合、5年後には貯蓄がなくなる。
 → 妻は、できるだけ早くパートから正社員に切替え、収入増が必要。

・8年後から子供の学費で支出が多くなる。
 → 貯蓄ができるのは今から8年間。それ以降は、貯蓄が難しくなる。
      今から8年間でまとまったお金を作る必要がある。

・一番お金が必要な時期は、13年後の子供の進学が重なる時期。
 → 子供の進学先を私立から公立に変えるなどの検討が必要。
 
・第三子が大学を卒業する年(夫の年齢が58歳)まで、支出は多い。
 → 58歳までは、夫婦で頑張らないといけない。

専業主婦は2億円を放棄したようなもの

シミュレーションの結果、子供にかかるお金は『超高い』ということが分かったと思います。
8年後に1人目の子供が高校に上がってから、3人目の子供が大学を卒業するまでの約12年間、年収が手取り平均1000万円くらいないと借金まみれになってしまいます。手取り1000万円ということは、保険料控除なども含んだ年収にした場合、妻と二人で1500万円の収入が必要だということです。

年収1500万円という数字を達成するためには、どうしたら良いでしょう?

夫1人で1500万円を稼ぐことは、世間一般の感覚的には難しいものです。幸運も必要でしょうし、家族と一緒にいる時間が奪われる可能性も高くなるでしょう。
一方で、夫と妻との二人でそれぞれ750万円づつ稼ぐということであれば、努力すれば何とかいけるんじゃないか?という目標まで下がってきます。一番確率が高い道のりは、2人で1500万円の道なのです。

1人の人間が生涯で稼ぐお金の額が、『約2億円』と言われています。専業主婦の方は、昼間に家事・育児をするために、2億円の収入を自ら放棄していることに気が付いていない。だから、2億円を手に入れるためにできるだけ早く社会へ戻るべきなんです。

ちなみに私も、このシミュレーションを行い、妻と人生設計をしました。妻は、3人目の子供を産んでから1年も経たずに再び働き始めました。会計の勉強をして、今は会計事務所に勤め、会社の社長さんと経営の話をするレベルにまでなり、自分の市場価値をぐいぐいと上げています。

夫婦共働きにシフトせよ メリットが多い!

自分の母親が専業主婦だったこともあり、私も当初は専業主婦支持派だったんです。『保育園に行かせるなんてかわいそう 』 という考えを持っていました。ですが、今は立場を変え、夫婦共働き支持派です。

夫婦共働きは、非常にメリットが多いです。専業主婦の人は、働けない特別な事情がないかぎり、正社員で働くべきです。

夫婦共働きのメリット

<妻側のメリット>
①金銭的な余裕が生まれる。
自分が自由に使えるお金ができるので、ショッピング/美容院/エステなど自分磨きをする金銭的な余裕が生まれます。

②育児のストレスが軽減される。
子供を保育園に預けることで、子供と離れていられる時間ができます。大変な育児から解放され、電車通勤の間に好きなドラマを見たり、自分磨きのための勉強をしたり、自分の時間が持てるようになります。日中帯に子供と接しなくなったことで、逆に、夜は子供と穏やかに楽しい会話ができるようになります。

③社会との接点ができる。
専業主婦のコミュニティは、閉鎖的なコミュニティです。
共働きをして、社会との接点ができることで、色々な考えの人とつながり刺激を受けることで、自分の人生や子供の教育について、考え方が変わってくるはずです。 

<夫側のメリット>

①金銭的な余裕が生まれる。
妻も収入を支えてくれるようになることで、経済的な負担が軽減されます。飲み会の翌日に妻から浴びせられる嫌味が、なくなるかも。

②失業などに対するリスクが分散ができる。
リストラや病気になった時も、妻が働いていれば、その後の人生の選択肢も増えます。

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まとめ

家計のシミュレーションは、絶対にしておきましょう。あなたが、いつ、どのくらいのお金が必要となるのかがイメージできます。子供にかかるお金は、想像以上に高く、そのお金が必要になるタイミングは、確実にあなたに迫ってきています。社会復帰したいけど、なかなか踏み出せずにいる主婦の方は、早く行動にうつしましょう。 

おわり

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