人は何を決め手にして店を選ぶのか
本日、司法書士の先生より、会社の登記簿を受け取った。
法人番号が記載された登記簿や、会社の印鑑登録証明書を手にして、会社化が実現したこと、そして代表取締役になったことの実感が少しずつ湧いてきた。
今回、会社の実印を作るにあたって、どこの印鑑屋さんに頼むか、数ヶ月以上前から少し悩んでいた。
地元の印鑑屋さんにするか、ネットで購入するか。
安く抑えるのか、それなりのものを作るのか。
何を決め手に店や印鑑を選べばいいか悩んでいたが、ひとまず幾つかの基準を決めた。
第一に、仕事が早くて、信頼ができること。
第二に、直感的に惹かれたところを信じて早めに決断すること。
会社化だけでなく、新教室設立で、かなり忙しい毎日だったこともあり、私は自分の時間の確保を優先して、ネットで印鑑を注文することにした。
Googleで検索をかけていると、会社印製作の大まかな納期や価格帯がある程度分かってきた。
納期がかなり早くて安いところもあったが、信頼しきれないし、自分の気持ちが動かない。
開運を謳って丁寧に製作する高級な印鑑屋もあったが、そこまでかけられるお金も時間もない。
そして検索の2ページ目に進んだ時に、はたと目に留まるお店があった。
「西野工房」
僕の姓と同じ西野で、しかも僕が学生時代から8年間過ごした京都でやっているお店ではないか。
これは縁を感じられずにはいられない。
さらにページを見ていくと、最近の印鑑はパソコンで下絵を作るのでどれも似たり寄ったりになるが、そのお店は手書き、手彫りの印章にこだわっているとのこと。
またその制作過程をYouTubeの動画で丁寧に解説してくれているではないか。
しかもその動画の制作年が2012年なのにも関わらず、古さを感じさせない、ポイントを押さえた作り。
どうやら、ネット販売の印鑑屋として以前から活躍されていたようだ。
この印鑑屋の社長さんの先見の明に脱帽した。
僕はここに頼もうと決めた。
会社の印鑑が必要な日まであと1週間とちょっとという所での注文だったので、納期が心配だった。
「お急ぎの方はひとまずお電話ください」とあったので、僕はすぐ電話をかけた。
電話に出られた方の対応も親切で、工房の職人に確認してくださり、その日の16時30分までに発注すれば間に合います、とおっしゃってくださった。
必要な情報を全て入力して送信。
そして1週間後、予定通り、会社の実印(代表取締役印)、銀行印、認め印の3点セットが届いた。
Self&Universeという横文字の社名なので、デザインを少し心配していたのだが、未来的な書体で掘られていて、印章を見た時、すごくワクワクした。
値段は安いわけではない。
だが凄く高いと言うわけでもない。
手書き手彫りでされていて、これだけしっかり対応されていたら、それ相応の値段だと思った。
自分の判断に間違いはなかった。
人は何を決め手にして店を選ぶのか、それは商品によって様々であろう。
ただこのような長きに渡って大切に使われていくモノに関しては、きっと値段だけが基準にはならないだろう。
今回の場合
姓が同じ西野で、京都のお店だったこと(共通性、共感性)
↓
手書きを売りにしていて、他との違いを伝えていたこと(特別性)
↓
その違いを代表職人自らが動画で伝えていて、それが古さを感じさせなかったこと(信頼性)
↓
電話対応が親切で、納期に間に合わせてくれると分かったこと(安心)
という流れだったが、
今回、僕はこのお店から印鑑そのものだけでなく、オンライン上での商売の極意のひとつを頂いたように思っている。
共感性、特別性、信頼性、安心の一押し。
そして、出会いから購入、実際の使用、そしてこのnoteを執筆するところまで含めて、西野工房さんは僕に「物語」と「知恵」を贈ってくれた。
セルユニ社も、西野工房さんが作って下さった印鑑と、これらのキーワードを手に、世界中の人々に、様々な形で、「あなたという宇宙のすごさに気づき、楽しみ、育んでいける物語と知恵」を、届けていく。
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