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読者と一緒に考える:「共感をベースとした相互扶助経済へ 後編」

(SELF編集部:かつ しんいちろう)
前回は、相互扶助経済について考えるきっかけとして「開催する予定であったものが、開催されなかった時のマイナスの経済効果」から考えてみた。今回は、「オフラインとオンラインのベネフィット(便益)分析」からアプローチしてみる。

オンラインの良いところを改めて

オンラインは、移動コストがかからない。そして移動時間もかからない。子育てしながらも参加できる。セッションに直接入ることができる。

SELF合宿2021で行なったように、しっかりプログラムを設計して運営を行うと得られる学びも大きい。

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この時の合宿は、プロフェッショナルな運営チームのおかげで、すべてオンラインながら3日間という長丁場が、充実した時間となった。

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他方、しっかり設計していないと、一部の人だけが話しっぱなしになったり、自分で振り返る時間が無く、実りの少ないものとなってしまう。

オンライン会議になって、行われるようになったチェックイン、チェックアウトは、物理的な空間を共有しない状況において「その場」に心を移動させるための重要なプロセスだ。

オフライン(リアル)の良いところを改めて

では、オフラインの良いところは?と考えると、相手の姿が見えることで安心感がある、どんな表情で話しているかから感情が読み取れる(と錯覚する)、場の全体が見える(と錯覚する)など、効用は大きい。

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同じものを見て、決定の場に自分もいたということで、参画意識と実行の責任感も沸く(はず)。

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いよいよ相互扶助の話へ

遠回りをしてきた。イベントのキャンセルやオンライン会議の話と相互扶助の話、どこが相互扶助とつながるのだろう?
それは「共感」である。

相手に起こっていることを理解して、自分ができることを考える。本人でない以上完全に相手の立場に立つことは不可能なので、あくまで自分から見て相手がどのような状況にあり、どういう課題があるのかを理解する。

共に感じると書いて共感。感じるためには状況や気持ちといった情報をわかりやすく伝える必要がある。あるいは、相手から引き出す必要がある。

イベントのキャンセルについては、サービスの提供者たちが購入者たちの「参加したいけれど参加できない」という状況に共感してキャンセル料を請求しないことが起こった。

良く設計されたオンライン会議では、運営者たちがオンラインの向こうで一人モニターを眺め、イヤホンから音声を受け取っている人のことを思い、手触り感のある共通のノートや、別空間にいながらも一緒に同じものを食べるためのおやつ等が事前に用意され、視覚聴覚以外の五感を共有できる工夫がなされた。

こうした共感に基づいた相互扶助が、コミュニティのベースとなり、それがわたしたちを共通の課題の解決に向かわせる。

共感を得るためには、何が重要か

と、いうことで、私は相互扶助経済にとって共感が最も大事なので、相手のことを聞き出すこと、相手に伝えること、既にある情報だけでは不十分なので想像力を働かせて共通の課題に取り組むことをやっていきましょう!ということを本稿ではお伝えしたかったのです。

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相互扶助経済をどうやって維持していくかは私のライフワークになりそうなので、これからも更新していきます!

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