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『薩摩会議』2022 に御参加いただきありがとうございました!

(文:SELF理事 かつ しんいちろう)

2022年2月25日から27日に開催したSELF運営合宿で企画内容を詰めた『薩摩会議』。SELF設立当初から仲間を増やすために開かれた場であるカンファレンスをやろうという声はあったものの、それが何なのかは誰も分からなかった『薩摩会議』。一気に開催で起こしたいこと、やりたいこと、そして日程と会場が決まっていきました。

そして、2か月後の4月22日から24日。これまで誰も体験したことのない「共に響き合う場」が生まれたのです。キーワードは「もつれ合い(entanglement) 」。まさに連日300人がもつれ合いました。

ソーシャル・イノベーションや、新しい教育のカタチ、ラーニング・ジャーニー、ダイバーシティ、食と大地の循環、環境危機、これからの地域コミュニティ、住まいと暮らしの在り方などについて、日本中から先を走る人たちが鹿児島という地に集まりました。

各セッションについては、後々まとめるとして、今回は終了日の翌日ということで簡単な全体のまとめと、御礼を書きます。

私たちの地球は間違いなく転換点に来ている

まず、全てのテーマを通して見えてきたことを3つ。

一つ目は、今、地球が転換点に来ていること。初日のオープニングセッションで大室悦賀先生から「時間の流れには、キリスト教的な直線的時間と仏教的な円環的時間がある。その相互の流れを感じながら、特に円環的時間を意識すること。」というお話がありました。今回何度か触れた「明治維新から150年」も産業革命以来の一つの円環の終りを示しているのだろうなと。プロジェクトでもクロージングの前に大きなエネルギーの盛り上がりが良く見られます。ロウソクの灯りが消える直前にパッと明るくなる様に、今様々な危機的兆候が頻発しています。今がまさに時代の転換点。次の循環に入ろうとしているタイミングで、私たちはそれに備えなければなりません。

地理的境界は、もう消えつつある

二つ目は、地理的境界が消えつつあること。私たちは、もっと大きな視座でモノやコトを見て、考えなければならないということ。フラクタル幾何学のように、地球全体の循環、地域内での循環、プロダクトの循環、人の中での循環、世代の循環。その中で私たちは、今、ここに生きている。
鹿児島とか京都とか長野とかの地理的場所が意味があるのではなく、どんなコトが創発される場であるかが重要。離島だろうが島だろうが本土だろうが内地だろうが、大陸でさえも地球の表面に浮かぶ大きな島。
デジタル技術で仮想空間での会話やデジタルツインと呼ばれるもう一つの世界ができるようになってきました。それゆえ、リアルな「現場」と関係性が重要性を増しています。

志が世界を動かす

三つめは、志が世界を動かすということ。混沌から定義で切り出してフォーマットを作って整理して、それらしく済ませる。そうすると、勢いつまらなくなるのは何故だろう?そうしたモヤモヤに、これも大室先生が「『目的の事後性』ということで、最初から目的を決めてしまうのでは無く、やっていったしばらく後から、振り返ってみると我々の目的はこうだったと決めればいいんだよ。」とお話してくださいました。『薩摩会議』はモヤモヤの吹き出す先を作ったようなもので、それをリアルの場で噴出させることでインタラクションが起こり、次の具体的なアクションのきっかけを作ろうという場になりました。その場に集まった人からは「各分野の同窓会みたいな感じだ」という言葉をいただきましたが、私から見ると「同志の集う『同志会』」のように見えました。

皆さん、ありがとうございました! 次の現場で会いましょう!

こうした素晴らしいリアルの場を、連日リアル会場200名、オンラインで100名という規模で開催できたのは、志に共感して集まっていただいた京都、福岡、長野からの仲間たち、そしてバックヤードを運営してくれた鹿児島の大学生、短大生たちからなるボランティアスタッフチームのおかげです。

来年は、『薩摩会議』自体もトランスフォームします。(するはずです)。「リアルはやっぱりイイよね。」という言葉が会場のあちこちで聞かれました。まさにセレンディピティという出会いや再開も生まれていました。

登壇者の皆様、参加者の皆様、スタッフの皆様ありがとうございました!!!!

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