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【SELF特別セミナー】#001 DXって何だ?私たちの暮らしをトランスフォームする3つのアプローチ
SELF理事の勝です。サイバー大学でプロジェクトマネジメントを教えているかたわら、総務省 地域情報化アドバイザーや鹿児島県のDX推進アドバイザーを務めさせていただいています。
最近、DXの導入セミナーをやって欲しいというリクエストを多くいただきます。対象となる組織によってどのようなDXを行うかは異なるのですが、今回は共通する部分について解説をしていきたいと思います。
話の要点は、「DXは手段であって、目的ではない。」です。
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この順番で分かりやすくお話しします。
・DXって何だ?
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まずは、DXという言葉の定義から。簡単に言うと「デジタルを使って劇的に変わる(変容する)」ということです。トランスフォームとは、前の状態から次の状態に劇的に変わる、例えば、さなぎが蝶に変わるくらいの劇的さです。(スゴイ!!)
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DXは、今に始まったことではなく、私たちの身の回りにも既にたくさんあります。例えば、銀行預金を引き出す場合、以前の「銀行窓口に言って、窓口で手続き」から「ATM」に変わりました。
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デジタルのいいところは、大量のデータを多くの人に瞬時に送れることです。しかも、そのデジタルデータは劣化しません。
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DXを大きく種別してみると、大きく3つに分けられます。1つ目が、デジタル庁と各省庁および基礎自治体(市町村)が進めるデジタル化や5GやIT機器の更新など、私たちがユーザーとなって変化に巻き込まれるDXです。これを私は「やってくるDX」と呼んでいます。
・やってくるDX
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政府は2026年3月までに主要な手続きをデジタル化しようと計画しています。なんだ2026年かと思われるかもしれませんが、まもなく2022年です。仕様が決まって、開発をして、リリースをして私たちが使いだすのが2026年4月となると、猛烈なスピードであることが分かります。
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大きく8つのテーマで進めていくことが発表され、既に動き出しています。
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毎度出てくる未来社会的なイラストです。もっと私たちの生活と具体的に結びついたイラストにして欲しいですね。
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鹿児島県でも既に各部署でのDXを進めつつ、2022年度からの「鹿児島県DX推進計画書」を現在策定しています。私は②にある「鹿児島県DX推進アドバイザー」の一人なので、計画書づくりも支援しています。
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インフラは、毎年のように更新され利便性は向上していくと予想されます。
・大切なことに時間をシフトするDX
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話の初めに「DXは目的ではなく、手段だ。」ということを書きました。その目的の一つが、これまで「作業」で取られていた時間をデジタルのチカラで自動化し、これまで手が回らなかった大切なことに時間をシフトするということです。
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その中でも、私は2つに分類しています。一つ目は、ビジネスのプロセスのデジタル化です。これまでもIT化、システム化などと呼ばれてきましたが、基本は業務プロセスの自動化です。人が時間を使ってやっていたことをシステムにやらせて、時間と労力を短縮するというやり方です。
もう一つは、デジタル・ファースト(まずは、デジタルでやってみよう!)のマインドです。紙に手書きでスタートすると、データ変換に時間がかかったり、ミスが途中で生じます。最初からデジタルでという考え方を普通にする。ここが重要です。
ソフトバンクでは、2012年から社内業務は一切紙を使っていません。孫さんの強いリーダーシップで、本当に会議で紙は配られなくなりました。このことがテレワークへの移行に大変役立ちました。
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鹿児島にある現場サポートという会社では、社内のコミュニケーションを徹底した対話とConne(コンネ)というアプリを組み合わせてやっています。そのおかげで「働きがいのある会社」として表彰を受け、離職率も減り、そして業績もグングン伸びています。
・攻めのDX
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4つめの分類、「攻めのDX」2つのタイプがあります。一つ目は、デジタルを使ってこれまでに無かった市場を作り出すことです。今では音楽や映画をネット経由で聴いたり観たりすることは当たり前になりましたが、以前はCDやDVDを買ったり、レンタルショップに行って借りるということをしていました。私たちは、レンタル店に足を運ぶことなく、自宅で最新の音楽を聴いたり、映画を観たりすることができるようになりました。
Uberは、一般の人が自分の車で人を運ぶということをネットを使って実現しました。日本では道路交通法の第八十六条に『旅客自動車であるものを旅客自動車運送事業に係る旅客を運送する目的で運転しようとする者は、当該自動車の種類に応じ、第二種免許を受けなければならない。』とあるので、展開が難しいようです。これからの少子高齢化時代の移動手段として自動運転なども期待されています。
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他方、これまで既存の事業者がやっていた領域に、デジタルのチカラを使って新たに参入し、これまでの事業者を追いやってしまうDXもあります。
例えば、AmazonがやっているAWSというクラウドサービスは、IBMやGoogleという従来のIT産業がやっていたところに後発者で乗り込んできて、たちまち首位の座を奪い取りました。
Komaxというコマツのシステムも修理してから交換するというこれまでの慣行を、機械に貼られたセンサーで壊れる前に交換し、機械が使えないダウンタイムを短くするということに貢献しています。
UberEatsは、従来、各飲食店が自分で注文を受け配達していたものを、変わってネットで注文を受け配達もネットで契約の人にお願いするという仕組みに変えました。
Airbnbは、普通のお宅にビジターを泊めるしくみをネットでつくり、従来の宿泊業や旅行手配業のあり方を変えました。
あなたのビジネスも、自らデジタル化を図らないと、他の事業者に市場を乗っ取られるかもしれません。こうしたことをデジタル・ディスラプター(既存の業界の秩序やビジネスモデルを破壊するプレイヤー)と呼びます。
・まとめ
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まとめです。
自動化で空けた時間で、ほんとはやりたかった個別の対面顧客サービスなどデジタルではできないところをやりましょう。もっと付加価値の高い、そしてやりがいのある仕事にシフトしましょう。「わたしがやらなくてもできなくない?」という作業をデジタルに任せ、「これ、あなただからできるのよ」と言われる仕事に挑戦しましょう。
年齢が上になっても、あなたの経験が生きる仕事があります。デジタル化する上でのルールを作れる人は貴重です。そこにこそ経験が活きてきます!エンジニアと組んでデジタル化を進めましょう。そのことによって仕事のフロンティアが開けていきます。
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ここまで解説してきたように、DXというのは手段です。より私たちの暮らしをサステナブルなほうへ、豊かな暮らしのほうへトランスフォームするための手段です。
皆さんのそれぞれの立ち位置で、トランスフォームし続けましょう!
NPO法人薩摩リーダーシップフォーラム SELF のビジョン「transforming ourSELF, transforming our world.」につながりました。
変わることは成長すること。成長することは楽しいこと。DXをやってみたくなりましたか?
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