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長期的にクライアントと関わりつつ価値を伝えるために

SEOの事業への貢献とは何でしょう?
SEOへの取り組み前の期待値と、実際に取り組んだ後で恐らく変わります。

SEOへの取り組み前は、
何らかのキーワードでの上位表示
検索流入の増加
自然検索流入からのCVの増加

辺りが期待するポイントではないでしょうか。

では、SEOに真剣に取り組んだことで、これらの目的が達成された後、SEOに期待する事は何でしょう?

・多少の上下はありつつも検索トラフィックや順位も安定している。
・CVもそこそこの状況で落ち着いている様子。
こうなった後、SEOで何かやれる事はないのでしょうか?
これ以上、貢献できることはないのでしょうか?

独立して9年以上が経過しますが、ありがたい事に長期的なお付き合いをさせて頂いているクライアントが大半です。
そこで自分自身の事例で成果が安定したあと何を要望として求められたのか?について解説していこうと思います。

・期待値コントロールと実際にSEOに取り組む際の準備
・運営に集中するために必要なこと
・SEOで成果が出た後の事業貢献

という流れで、実際に僕が長期間クライアントと関わることで依頼されてきた要望についてという順序でまとめていきたいと思います。

業種は異なっていても意外と同じようなことを求められることが多く、試行錯誤による副産物が評価されているように感じています。

SEO取り組み前の期待値コントロール。まずは現実的なお話をしっかりと行う

SEOに取り組む前は、先に書いた通り、キーワードで上位になりたいと思っていますし、上位さえ取ってしまえば事業の悩みは諸々解決するだろう、くらいに考えているかも知れません。

まず、そのキーワードで上位表示するためのロードマップについてお話をしなければいけませんし、そもそもそれが現実的かどうか?という説明も必要です。

なかなか大変だな、となった場合、それでもSEOを行うか、別の方法を探るか?の二者択一を行うことになります。

SEOはWeb集客の戦術の1つです。
他にも集客の方法はあるので、あえてSEOにこだわる必要は全くありません。
それでも行う場合は、現時点で足りないリソースを何とかしていく必要があります。

オウンドメディアを構築するのであれば、制作やCMSを含めたシステムについて相談ができる企業やエンジニアの協力が必要です。
そういった足りないリソースを洗い出し協力者を探し、プロジェクトへアサインしてもらいます。

プロジェクト初期でお世話になった方々は運営開始後もお世話になる可能性が高いので、今後も協力が得られるような関係にしておくことをオススメします。

僕も過去に色々な職域の方々に何度も何度も助けて頂いております。
その節はありがとうございました。

今になって思うことですが、この最初の期待値コントロールは実はとても大切です。
自分でクライアントとお話し自分が施策する立場でもあるので、あまり大きな事は言わず現実的なお話をしていくようにしていましたが、今の自分を助けてくれているな、と感じています。

無理も背伸びもし過ぎない方が良いのでしょうね。

運営に集中するためのチームとタスクを決める

SEOの場合は初期にあまり大きくトラフィックが伸びる、という事はありません。
なので、初期は数字を気にするように円滑に運用できるように体制を整えることにリソースを使った方が良いです。

コンテンツを制作する場合
構成資料は誰が作るのか?
リサーチや取材は誰が依頼するのか?
ライティングは誰がするのか?
ファクトチェックは誰がするのか?
アップや図表の作成や装飾は誰がするのか?
などを決めておくと運営がスムーズにできるようになります。

対応するスタッフ、外部パートナーが固まっているとコミュニケーションコストも下げられるので、より円滑な運営が可能です。

この円滑な運営は本当に大切で、運営体制がグダグダだと成果が出ないことはおろか、成果が出る可能性があってもプロジェクト自体が無くなってしまう可能性があります。
外部パートナーのプロジェクトからの辞退や退職なども起こりえます。

ECサイトの場合はLPの改善や訴求の変更など、定期的な見直しを行う可能性があります。
コンテンツ制作とフローは変わりますが、業務を分解し、誰が何を担うのか?を決めて円滑に運用できるようにしておくと成果を出すことに全員が集中できます。

ある程度の成果が出せるようになってきたら強化できるポイントを見つけよう

リサーチや分析、訴求の変更など、今までのやり方を変更するタイミングがいずれやってきます。
ある程度の成果が出たからOKではなく、よりよい方法を模索するようになってきます。
こうなってきたら、1つ1つの業務を深掘りして、より良い方法をテストしていく必要があります。

リサーチにデプスインタビューを取り入れる
訴求に購買者のアンケートで得られたデータを活用してみる

など変化や進化をさせていくと、より良い成果になる可能性があります。

もちろん逆効果の場合もありますので、その際は以前のやり方に戻して、また別の方法を模索していく必要があります。

個人的な感覚になりますが、この業務フローの見直しサイクルは半年に1度くらいで行うのが良い気がしています。

今までのやり方に慣れてきて、新しい方法を試せるくらいのリソースができてくるのが半年くらい、という印象です。
それ以下だと変化に対するストレスの方が大きくなりますし、それより長くなると変化すること自体に対する反発が生まれやすいです。

SEOを中心とした業務フローを組み込み変化させながら事業を進める

ある程度の成果と売上ができてから、という前提にはなりますが、
中長期的な視点を持てるようになる
作業のマンネリ化予防
飽きによる退職の予防
変化をある程度、余裕をもって受け入れられる

が僕が関わるプロジェクトでよく見られる成果です。

SEOに本腰を入れて取り組めるだけでもかなり恵まれている、と言えます。
SEOに取り組む中で得られるメリットも企業にとっての資産になっています。

SEOに必要なスキルやナレッジを他の業務で応用させられるようになる

コンテンツを作るためには、構成資料や取材や調整が必要です。
文章を書くためにはある程度の論理的な思考力が必要です。
ユーザーリサーチをするためには仮説構築が必要ですし、その検証も必要です。
これらのスキルが広告やプレスリリースなどに活かせます。

前述したチームビルディングや期待値コントロールは大変ではありますが、そこを乗り越えて運用に入れると、あまり混乱することなく現場が回ります。
現場が円滑に回ることで、スキルとナレッジが蓄積し、それらが他の施策に活きることが多いこともSEOの付加価値の1つかな、と思っています。

長期的にクライアントと関わっても価値を出していくために

7年以上クライアントと関わっていると安定した成果が出せるようになってきた反面、SEOが事業に貢献できることは大幅に少なくなります。

じゃあ、その後、自分の価値を出すにはどうしたら良いのか?と色々と考え、クライアントが色々と後押ししてくれたり任せてくれたから今があります。

僕のように長期的にクライアントと取り組み、SEOをしている方が価値の出し方に悩んでいる様子でしたら、今回の事例が参考になれば嬉しく思います。

SEOを成功させるために試行錯誤した施策や業務フローはそのまま価値になります。
そこをフックにより多くのことに関わって更に事業成果に貢献していきましょう!


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