努力無し人生

努力したことが無い。

何か頑張ったことってあったっけ?と考えても、幼い頃からなんだかんだ要領が良くてあまり努力せずに上手くいっていたし、努力が必要な場面になったらはい終了、で辞めていた気がする。

その結果生まれたのが努力が一切できない人間である。


-----------------------------

朝起きられない。
アラームをかけても自分の気がつかないうちにアラームを止めているし、夫に起こされても怒っているらしく、諦められており、余裕で昼まで寝る。

努力しようと思った時はあった。
起きたら日中のパフォーマンスが劇的に落ちたからやめた。

-----------------------------

むかしむかし、ピアノを習っていた。

先生の弾く運指、音を覚えて弾いていたから、楽譜が読めなかった。読む努力もしなかった。

金払ってるのに楽譜を読む努力しない、練習しても上手くならない僕を見て母親は殴ったし罵声を浴びせた。
じゃあもういいです、とピアノ自体を辞めたし、その頃のことを思い出すからピアノ自体売り払った。

-----------------------------

習字を習っていたが、努力せずとも何となく上手くいってしまって、二段まで上がったが、親に「普段の字が汚いなら習ってる意味が無い」と言われたので、普段もそんな気を張って字書かされるならやりたくないな、となってやめた。

余談だが、辞めてからわざと癖字を強くして可愛い字を書くよう努めたら親に褒められるようになった。これだけは努力かもしれない。

-----------------------------

中学受験を何となくやろうと思ったことがあった。

普通に努力する気力がなかったし、僕が勉強できないせいで家庭内が常に暴言と暴力で溢れたからやめた。
あの頃は犬すら蹴られていたので本当に荒んだ家庭だったと思う。

-----------------------------

中学の勉強はほとんどやっていなかった。

塾には通っていたが、集団塾で授業中眠ってしまうせいで毎回酷く怒られてしまうので、個別指導塾で眠りを何とかこらえながら勉強をしていた。
そんなわけで学年の上位3分の1くらいに常にいた。

親はもちろん満足せず、毎日怒号を浴びせられながら勉強をしていたし、もちろんその怒号を浴びながら眠っていた。我ながら異常だ。

あのころの親の笑顔を正直あまり思い出せないし、対面で激詰めしてくる親の、照明で顔に影のかかったよく分からない表情の姿しか思い出せない。

-----------------------------

高校受験も努力せず、滑り止めの私立に入った。

公立に落ちたことをネチネチと言われたが、まあそういうこともある、と自分では気にしていなかった。

-----------------------------

高校では成績は一番下か下から2番目だった。

もちろん授業中はしっかりと眠っていたし、課題もあまりやらなかったし、塾などにも通っていなかったから当然なのだが。
親の罵声は変わらなかったし、僕の態度も変わらなかった。

でも僕は気にしなかった。
どうせ行くのは美術系大学なんだしな、と思っていたから。


-----------------------------

大学受験対策はほんの少しだけ努力したかもしれない。

眠気と戦いながら何時間もイーゼルと向き合った。画塾以外の時でもデッサンの練習をしたり、過去問を解いたりした。

でもなんだかんだ根っこの才能で、たったの1年やっただけで美術系大学に入れてしまったので、あまり努力とは言えないと思う。

-----------------------------

大学では何もしなかった。

本当に何もしなかった。
就活も頑張ったうちに入らない程度しかやらなかった。

死んだらいいと思っていた。
死んだら今の苦痛から解放されるから、先のことなんか考えなくていいと思っていた。

-----------------------------

物心ついた時から、なにか頑張っても親に「お前の努力は努力のうちに入らない」と言われて育ったため、努力というものが分からない。

努力したとしても努力にカウントされないなら、はじめから努力しなくても同じじゃないかと思うようになった。

努力が報われるとか無くて、結局は才能と運だって自分自身よくわかってる。


皆さんは努力してますか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?