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【リリック】二十歳

二十歳

外側は良く出来ていて
大丈夫だけど
本当のところは強くはない
つまり傷はいつも 内側にできるの

未来の君が
同じ夢を思い出すのは
いつのことだろう
下弦の月が沈んでいく
あの日のように生きられたなら

時代や世に気を取られて
僕らは何者
強く願うことも失うこともなく
泡のように歳をとるのよ

あの日の君は今の僕を
真っすぐな眼で見つめたまま
追われるように日々を過ごすけど
躓かないように忙しくてさ

記憶の裏側で 繰り返し見せられる風景
届かないよな いつも目をそらして
見上げれば同じ月が
しらしらと照らしている

未来の君が
同じ夢を思い出すのは
いつのことだろう
下弦の月が沈んでいく
あの日のように生きられたなら

愚かしくも愛しい日々を
あの日のように笑い会えたら


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